★奇妙なタマムシをゲットした 

 
  大きな目で仮面ライダーに似ているが少しオカシイ

コンビニの駐車場で緑色に光る物体を発見しました。
手に取るともう死んでいましたがタマムシです。でも違和感があります。どこかオカシイ。
よく考えたら、そりゃそうです、触角が取れてしまっています。
死んでから時間がたち、脱落してしまったのでしょう。それでも輝きは失われていません。

いすみ市ではタマムシはめずらしい昆虫ではなく、暑い日には空高く飛んでいます。
スリムな体で、全身メタリックグリーン、縦に二本の赤いストライプ。
これが光の加減、見る角度で金色に輝いたり、深いブルーになります。
(見る角度で違った解釈ができることを玉虫色という、その語源です)
子どもだった頃、手に持った虫の位置を変えたり、自分の顔の位置を変えたり、片眼で見たり両目で見たりと飽きずに眺めたものです。
だって裏側(腹側)だってメタリックなのですよ。まるで仮面ライダー王国の王子様みたいに高貴な印象があります。

昔の人もこの羽の輝きに魅せられた人がいて、『玉虫厨子』ができました。
本物は7世紀の作品で法隆寺にありますが、かなり傷んでいます。
それを現代の技術で復元したものが下記画像の 『平成の玉虫厨子』 です。
  

『玉虫厨子』は数千匹のタマムシの羽が使われています。(誰が集めたのかなぁ?)
超高級な家具や仏具、楽器などの装飾として、普通は『夜光貝』などの貝類を薄く削って漆で貼りつける『螺鈿細工・ラデンザイク』の技法が使われますが、厨子の設計者が世に二つとないアイデアを絞り出し、玉虫の羽を指定したのでしょう。
推古天皇の持ち物だったと伝えられていますから、女帝にふさわしいエレガントなデザインに凝ったものと思われます。

もうだいぶ前になりますが、法隆寺を参拝した時に玉虫厨子を見ました。
教科書などの図版で見て想像していたよりもずっと大きく、高さ233cmもあります。
そのほんの一画に当時のタマムシの羽が残っておりました。
薄暗い部屋で、小さな懐中電灯の光に照らされてにぶく輝き、たしかにタマムシです。
千数百年を経てよくもまぁ腐食せずに残っていたものと感激し、合わせて当時の厨子の素晴らしさを想像したものです。
今日では復元模型もあり、インターネットもあり大変便利な時代になりました。

触角がないとはいえ、せっかくタマムシをゲットしたのですから、そのまま捨ててしまうのはもったいない気がします。
小学生の頃、そうしていたように虫ピンで刺して飾っておくことにしましょうか。

 

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