★山野草――春は春蘭(シュンラン) 

 
  岬町の雑木林で

車で10分、ちょっと山道を歩いて春蘭に会いに行きました。
世界中にランの熱烈な愛好家がおり、様々な蘭がある中で画像のシュンランはそれらの原種の一つであると考えられています。
枯葉と腐葉土の合間から姿を現していました。まるで保護色のようで探す目つきで探さなければ見過ごしてしまうでしょう。
高さ20cmほど、華々しさはなく、萌黄色の清楚な花で、それでも明らかにランの一種である特徴的な花の形が見て取れます。
この野生のシュンランを江戸時代の人々は採集してさまざまに品種改良を重ねてきました。
西洋種のランと較べると日本のラン各種が落ち着いたしっとりとした雰囲気を保っているのはシュンランの血筋を引いているからでしょう。

3月上旬には咲き始めるので春蘭というわかりやすい命名です。
今年は寒かったので10日ほど遅れ、撮影は一昨日20日でした。
蛇の髭のような葉の中にやや重たそうなツボミが立ち上がると数日後に咲きます。
このツボミと花を日本料理では使います。
飾りに使うだけではなく、つぼみはお吸い物や酢の物に使ってきました。
つまり最近のはやり言葉でいえば、昔からのエディブルフラワー。

世界遺産候補『日本料理』の神髄みたいな話ですが、それは昔の話でしょうね。
現在では絶滅が危惧され、要保護種に指定されておりますから、高級料亭で春蘭を使ったら後ろ指を指されます。食い意地がはったわたしでも手をつけません。
どんどん増えてもう邪魔だというぐらいに増えたら、と密かに期待はしておりますが…。

昔は料理に使われるほどたくさん生えていたのに違いありません。
そういう自然環境を破壊してきたのは人間です。
そして自然を再び生き返らせるのも人間の力でしょう。
岬町にも野生の春蘭が生き延びていることは誇るべきことです。

 

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