★強雑草を愛した昔の武将 

 
      オモダカは田んぼの強雑草

どんなに除草剤をまいても駆除できない田んぼの強雑草にオモダカがあります。
今の時期はかわいい白い花を咲かせています。
矢じりに似た特徴ある葉で、どうもどこかで知っている気がしたらクワイの原種だそうです。

クワイは正月の料理にもてはやされるのに、オモダカは嫌われるので気の毒です。
除草剤などなかった昔は手で除草しなければならないから、さぞ嫌われただろうと思うのですが、実際はそうでもありません。むしろ愛されていたようです。

 
画像は上総一ノ宮の玉前神社隣りの観明寺の山門の彫刻で、澤瀉(オモダカ)紋です。
徳川4代将軍・家綱、5代将軍で犬公方と呼ばれた綱吉の頃、一宮郷とその近在の領主であった堀外記が寄進した四脚門とよばれる格式の高い山門の蟇股(カエルマタ)に彫刻された堀氏の家紋です。

武将では福島正則、水野忠邦の家紋で、毛利元就も副紋として澤瀉紋を採用しています。
オモダカは昔から「勝ち草」と呼ばれてきました。矢じりの先端が常に上向きだからです。
オモダカが「面高」に通じ、けっして屈しないという意味にもなります。
「勝ち虫」とはトンボのことで、前にしか進まないので武将に好まれました。
毛利元就は若いころの戦さの折、「勝ち草に勝ち虫が留まった。勝利疑い無し!!」と部下を鼓舞して勝利したと伝えられています。

武将だけではありません。歌舞伎界では市川亀治郎が澤瀉屋を称しています。ご先祖が薬屋さんだったそうです。
オモダカは漢方薬では腎炎、利尿などに効果があるとされています。

このように日本では古くから愛されてきたオモダカが現在では一顧だにされず、むしろ田んぼの強雑草として憎々しげに嫌われています。
行き過ぎた効率主義、または心の余裕がないせいでしょうか。
これでもか、これでもかと除草剤を田んぼに撒きつづけた結果、どんな除草剤も効かないスーパー雑草が生まれました。
オモダカもそのひとつです。
「勝ち草」という名前はダテではなかったようです。

 

 

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