★地層の狂宴――まるで太古の抽象画 

        
  南房総市白浜。水平に二段の崩落防止ステップがある

「巨大乱堆積層」という古代の巨大地滑りの跡が残っています。
白浜から三芳・館山方面に抜ける新しい道路・「安房グリーンライン」に入るとすぐにトンネルとなり、トンネルを抜けると左手に駐車場があります。
この駐車場から画像の地層が見え、解説パネルが設置されています。グリーンライン開設のために山を切り崩した時に偶然発見された地層で、パネルによればこの地層部分は400~100万年前は水深1500m~2000mの海底だったそうです。

―――地上から流れてきた堆積物が海底では何万年もの歳月の中できれいな縞模様の地層となって形成されていた。
ところが200万年前、超巨大地震が起き、海底の中でも液状化と砂の流出が起きた。そのため地層の一部が浮き上がって大規模な海底土砂崩れとなり、より深い場所に滑り落ちて堆積した。
滑り落ちるときに地層は砕かれ、離れ離れになり、あるいは回転し、その隙間に海底の砂が入り込み、そのまま堆積して何万年が過ぎた。
そして繰り返される地震と太平洋プレートの圧力により、その「海底」は隆起を続け、今は目の前にある「山」となっているのである。―――

その山を削ったから、かつて超巨大な地震によって海底斜面の地滑りが起きた現場が、目の前にはっきりと現れたわけで、それはもう息をのむような迫力です。
おそらく今回の東日本大震災さえ問題ならないくらい大きな地震だったことでしょう。

「地球は生きている」と言いますが、本当ですね。そのサイクルと比べると人類50万年の歴史などほんの一瞬です。まして人の一生など何のお構いもなしに地球は活動しています。
その壮大な営みを眼前にすると人間は謙虚にならなくちゃいけないと思います。
いくら「原発は政府が責任を持つ」と言ったって、超巨大地震と地滑りに対して責任持てるわけはないし、原発の安全が確保できたという人は現実に目をつぶっているのでしょう。安全神話は幻想にすぎません。

さて、この地層表面も風化にさらせて崩れ落ちていきます。それを阻止するために透明樹脂がほどこされ、その費用が年間30万円で、5年ごとに400万円かかるという話を聞きました。それはそれで大変な話です。

 

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