★タンポポの戦略

 
     綿毛の茎だけが伸びている

西洋タンポポだろうと関東タンポポであろうと黄色い黄色の花が一面に咲いていると「春だなぁ」うれしくなります。
これは散歩者の特権で、心は春の豊かさに包まれます。蜜蜂なんか飛んでいるとなおさらそう思います。
つい花を裏返して「関東か、西洋か」と確認したくなるのが無粋な習性ですか。

タンポポは放射状に広げた葉をべったりと地面につけたまま冬を越します。
これは冷たい風を避け、太陽の光熱を最も効果的に浴びる姿です。
やがておなじみの黄色い花が開きますが、花の位置はまだ地面すれすれです。これも寒い風を防ぐ戦略。
ところが受粉すると花の軸はぐんぐん伸びていきます。そして天気の良い日に綿毛についた種を風に載せてできるだけ遠くに運んでもらい、勢力圏を拡大します。

画像をよく見ると花の位置が低く、綿帽子の茎が高く伸びていることがよくわかります。
だれが教えたでもないのに、タンポポさんの子孫繁栄の術は理にかなったものです。
これを「タンポポの戦略」といいます。

もう少しあたたかくなると花の背も高くなり、「早くわたしに虫さん来ておくれ」とでも主張しているような目立つ姿になります。
受粉すると背伸びしている必要はもうありません。自分の花の重さに耐えかねてヨレヨレになって倒れ込みます。
そして種が熟すと茎は再び元気になって、以前よりもいっそう高く背を伸ばして種を飛ばします。すばらしいシステムです。

タンポポは地面から茎葉が伸びているような姿ですから、どうあがいてもさして背が伸びません。もしも他の草花と同時に花を咲かせたならば、背の低いタンポポは日陰になり圧倒的に不利です。
したがって他の花が咲かない春まだ浅い時期に花の準備をし、花を咲かせ、子孫を残します。
寒い時期にご苦労さんなのですが、これも生き延びるための戦略です。
そのため、あたり一面まだ枯草なのにタンポポさんだけが一族の繁栄を謳歌し、わたしたちの目を楽しませてくれます。

 

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ちえぽんさん、niconicoさん、こんにちは。タンポポの戦略には驚くばかりです。その変化に気づかないのは、わが子でありながらその変化に気づかないことに似ています。信頼しきっている、安心して相手を見ているからでしょう。そして、「理解している」という上から目線がちょっぴり混ざっています。一つ一つの変化を敏感に受け取り、よかったね、えらいねと声をかけてやればタンポポさんも喜ぶことでしょう。せっかくきれいにお化粧したら誉めなくちゃね。これは自戒。niconicoさん、リニューアルオープンおめでとうございます。卒園式?のウルウルは感動モノでした。