★姿を消した東電のエコカッパ

      
                今では懐かしいCM

誰かが何かを語るとき、その内容が正しいかは問題ですが、何を語らなかったは更に重要です。隠した真実こそが最大の問題だったりします。

画像の文章は「原子力発電も発電時に、CO2を出しません」とアピールしています。
         「原子力発電はCO2を出しません」ではないことが注目点です。
つまり原子力発電は、発電時にCO2を出さないのはある意味で正しいのです。しかし発電時以外では膨大な量のエネルギーを食い、CO2を大量にばらまいているという真実を語っていない点で悪質なCMでした。
フクシマを見れば、発電していない原発に外部電源を供給し続けなければならないことがはっきり見えてしまいましたからね。

電気の価格が原発は安いと宣伝してきましたが、それも数字のマジックです。
本来はウラン鉱石の採掘から放射性廃棄物の処理までの費用を合算して単価を出すべきです。今回のような不始末の保障も含めれば天文学的な数字になることでしょう。
人々の故郷を奪い、職と学ぶ場を奪い、人生を狂わせた責任は金銭であがなうことができません。
それでも快適な暮らしのために、自分が暮らす場所以外ならば原発は賛成ですか?

さて原発はウラン鉱石の採掘から始まります。13万tの鉱石を得るために残土が240万t発生します。この採掘と廃棄に膨大なエネルギーが消費されることは当然です。

13万tの鉱石は精錬されて190tの天然ウランが得られますが、低レベル廃棄物が13万t近く出ます。(130,000t-190t=129,810t)
ここでも大量の資材とエネルギーが消費され、大量のCO2が空気中に放出されます。

天然ウランは濃縮ウランにせねば原発で使えません。190tの天然ウランは30tの濃縮ウランになりますが、ここでも莫大なエネルギーが使われ、160tの廃棄物が出ます。

この廃棄物が「劣化ウラン」で、米軍はこれを廃棄処理するのではなく、劣化ウラン弾という戦車も貫通する爆弾に再利用し、湾岸戦争・ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、アフガニスタン、イラク戦争に使い続けています。
劣化ウラン弾は戦車内で爆発して戦車を粉砕して放射能をばらまきます。
不発弾も放射能をばらまきます。
劣化ウランを人間に無害に除染するなどという「無駄なエネルギー」を使わず、無敵の新兵器に再利用するアイデア出した人はだれなんでしょうかね。

さて30tの濃縮ウランから70億kWhの電気ができます。CO2を排出しないのはこの場面ですから「発電時にCO2を出しません」とぬけぬけとCMで自慢していました。
しかし、外部電源を消費しなければ、つまりCO2を出し続けなければ原発は制御できないのは先に述べた通りです。
さらに使用済み核燃料30tをプルトニウムに再処理するにせよ、高レベル廃棄物として処理するにせよ、またまた膨大な資材とエネルギーを消費しない限り問題は解決しません。

以上の具体的な数字は京都大学・原子炉実験所の小出裕章氏の講演(2010.4.10札幌)から引用しました。
鉱石の採掘から使用済み核燃料の廃棄まで合算すれば気の遠くなるような資材とエネルギーを投入して原子力発電がおこなわれ、それだけCO2が排出されています。

まぁともかく、人を小ばかにしていた東電エコカッパも当分は出番がないことでしょう。
東電エコカッパもそれくらいの恥はあったのですが、今度はダンマリを決め込んでいますので無責任体質は相変わらず、のようです。

 

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