★ハコベの花は春の花

 
        花の直径は6~7mm

春になるとこの近辺ではハコベの花がどこにでも咲き始めます。
ハコベラとも言い、春の七草の一つとして有名ですが、どうも食べる気がしないのは小鳥やニワトリのエサだった記憶があるからでしょうか。
今は老人となった戦中派の人々は、食べられる野草として餓えをしのいだ記憶からか、食べようとはしません。
もし食べるとすれば、よく洗ってから刻み、味噌汁の具か、オムレツに混ぜるか、サラダ菜替わり、炒め物もなんとかなります。
クセのない野草で、それなりの味がしますが、さほどお勧めの野草ではありません。

この花を見ると、なぜか“小さい花 ハコベの花 母さんの花”というフレーズが思い浮かびます。
あるいは島崎藤村の「千曲川旅情の詩」の一節が思い浮かびます。

   小諸なる古城のほとり 雲白く遊子(旅人=藤村)悲しむ
   緑なすはこべは萌えず 若草も籍(シ)くによしなし

まだあまりに早春なので、あたり一面ハコベの絨毯(ジュウタン)になるはずなのに座る場所さえ見あたらない――と歌われています。
それほど昔からだれにでも知られたハコベなのに、都会に住んでいるとハコベの花さえ気付かずに通り過ぎてしまいます。今は雑草扱いですからネ。

都会生活は何でもそろっていて便利ですが、季節感がないのが欠点です。
季節を友として生きてきた日本人にとって、都会は良い環境と言えるでしょうか。
しかしそれでも道路の隅や空き地にはハコベが咲き出していると思います。
美しい花だけが春の花ではありません。
足元に目を向ければもう春だと実感致します。

細かい花びらが10枚のように見えます。実は5枚。1枚の花びらが中央で深く切り込んでいるので1枚が2枚に見えてしまう。それがハコベです。

 

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