★初詣は飯縄(イヅナ)大権現へ

 
     波間を泳ぐ龍王の彫刻飾り

毎年初詣は近くの飯縄寺に出かけています。
「波の伊八」と呼ばれる江戸時代の名工の手による素晴らしい彫刻がたくさんあり、また、天狗のお寺としても古い歴史があります。
庭の心字池にはカワセミも来るので、散歩コースの一つでした。

ところが数年前、JRの国内旅行宣伝の一環に組み込まれてから、彫刻の見学者が激増し、拝観料300円が必要となり、堂内撮影禁止となりました。
ブラリと気楽に大権現様に挨拶することもできなくなったのが残念です。

さすがに正月の3が日は拝観料が無料ですから久しぶりに出かけてきました。
鐘楼の彫刻もまた立派で、自由に鐘を突けますので景気よく大きな音で突いてきました。

参拝客の多くは伊八の彫刻を感心・感動してながめていますが、肝腎のご本尊・飯縄大権現様は格子戸の奥ですからよく見ないと気づきません。
ご本尊がだれであろうと気にせず祈願するのが普通ですから、それをどうこう言うつもりはありませんが、せっかくここまで来たのですから、飯縄大権現様の教えの一端でも理解するのがヨロシカロウと思います。

簡単に言うと邪悪なモノ、それは病気や火災、大風や洪水、事故・ケガ・破産・過ちなどすべてをさしますが、それをあらゆる手段で制圧するのが飯縄大権現様です。
信州の飯縄山が本場で、東京の高尾山の大天狗様もその正体は同じく飯縄大権現様なのです。
上杉謙信は兜の前飾りに飯縄大権現様を飾っていました。
謙信は義の人と言われ、正義の為以外の戦争はしなかったと言われています。
戦国時代のあらゆる不幸の元凶を退治する決意の表現でしょう。

権現とは権(=仮に)現れるという意味で、本体は大日如来なのに、人々に理解しやすいようにと天狗の姿形で現れた、ということになっています。
ちなみに日光東照宮は、東照大権現(=徳川家康)を祀っています。
家康は、自分は死後は天下と幕府を守護する神になると遺言しました。
顧問僧正・天海は戦国時代を最終的に平和に導いた家康の本体は薬師如来であるとし、家康を東照大権現と命名しました。
神と仏はこの時代は未分化ですからネ。権現は神だったり仏だったりします。
その天海僧正が天台宗の縁でここの飯縄大権現様も信仰しておりました。
そんなわけで江戸時代は隆盛を誇った寺院でした。

だから飯縄大権現様に祈願するのは「天下泰平・無病息災・家内安全」がふさわしい。「学業成就、婚活・就活成就」はちょっと専門外。
今でも一番人気は「火伏せ・火除け」、つまり火災防止で御札もよく売れているようです。

近くに由緒あるお寺があって嬉しかったのですが、今は遠いお寺になってしまいました。

 

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