★これが忍者のマキビシ(撒菱)だ

 
  貯水池にはヒシがおいしげっていました

忍者のマキビシはもともとは水草であるヒシの実を乾かしたものを使用しました。
鋭く硬いトゲがあり、長靴を履いていても踏み抜くと大けがをします。
追跡者を振り切るために忍者が逃走中にばらまいたそうです。

ヒシの実は食料になり、縄文時代の遺跡からも発見されます。
硬い殻を割るとクルミのような実が出てきます。
保存用の食料として殻付きのまま乾燥保存し、食べる時に殻を割って実を粉にし、それをペースト状にして焼いたり、蒸したりして食べました。
若い実は緑色で、殻もまだ軟らかく生でも食べられるそうですが、まだ食べた経験はありません。
近くの貯水池にはまだヒシの花が咲いています。
 

ヒシの鋭いトゲが悪魔払いの効果があると信じられていました。
だからヒシの実にも邪気を払う力があると信じられ、ひな祭りの菱餅の原料には古くはヒシの実を使いました。
それを鋭い四辺形(=菱形)に切り整えた餅が「菱餅」です。
菱形とは左右(頭と尾)が剣の形をした破邪のシンボルマークでした。
破邪の菱餅を食することで、本人に破邪の霊力が備わり、無病息災で将来の幸福が約束されると信じたものでした。
菱餅が赤白緑のお菓子になってしまった時から霊力は消え失せてしまった事でしょう。

ヒシに破邪の霊力があるとまだ信じられた時代、武家は自らを正義とし、菱形(菱餅)を旗印とし、家紋に採用する家もありました。
家紋としては甲州武田氏の四枚菱(武田菱)が特に有名です。
NHKの「龍馬伝」で人気上昇中の土佐の岩崎弥太郎は三階菱が家紋。
弥太郎が創始した会社が三菱。
三菱のスリーダイヤモンドマークは、岩崎家の三階菱と土佐藩主・山内家の家紋・三つ柏に由来します。

そんな古い由緒があるヒシも今や雑草扱い。見向きもされません。
水草のヒシをみて何の感慨も湧かないのが現代人だとすればちょっとさびしい。

 武田菱       三階菱       山内家三柏       三菱
   

関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント