背が低くなったセイタカアワダチソウ

   
       近くの耕作放棄地の背高泡立草

何年も前の話ですがセイタカアワダチソウが花粉症の原因植物だと言われ、外来植物だったこともあり目の敵にされた時期がありました。
その当時は今に日本の原野はすべてセイタカアワダチソウに占領されるのではないかと思われるほどの勢いがありましたが、最近は高さ3mを超すような大物には出会わなくなりました。
それどころか、1mにも満たないものもあります。
家内は「あれは風で倒れて再び先端が直立しだしたでけで、本当は背が低いわけではない」と言い張っておりましたが、最近は背が低いセイタカアワダチソウがあることに気づいたようです。

セイタカアワダチソウはよく目立つ黄色い花をつけ、そこには昆虫も集まります。つまりこの花は蜜を吸いに来る昆虫によって受粉する虫媒花です。
花粉症の原因花粉は、よく知られた杉のように大変微細な花粉を風に乗って大量にまき散らす風媒花の花粉です。
虫媒花の花粉は風媒花の花粉と比べれば大きくて重い。遠くまで風で飛んで行く必要がありませんからね。
セイタカアワダチソウが花粉症を引き起こす、とはまったくのヌレギヌでした。
この時期の菊科の植物ブタクサが真犯人だったのに誤解されたようです。

背が低くなった理由は根が地下50cmの養分を吸い尽くしてしまったからだ、あるいは他の植物を排除するための化学物質をセイタカアワダチソウは分泌するのですが、あまりに密集しすぎて自家中毒症状になっているからだなどと言われています。

いずれにせよ、背が低くなりその専有面積も減少しました。セイタカアワダチソウも日本で生きていくためにはセイヒクアワダイソウに変身し、分を心得てきたようです。

いったん外来種が定着すると、それを根こそぎ排除することは不可能で、受け入れる他はありません。たとえばクローバーがそうですし、ジャガイモや梅だって、それに日本を代表する稲だって遠い昔の外来種です。
白いススキと黄色いセイタカアワダチソウの共存と競争は今後も続き、日本の秋の新しい風景となっていくことは間違いありません。

よく見ればきれいな花で、アメリカのケンタッキー州、ネブラスカ州の州花になっているそうです。
日本人が好きなアキノキリンソウとは近縁種ですし、花粉症もヌレギヌだったのですから、そろそろその存在を認めてあげようかとも思います。
けれども大群落を見るとやっぱりアンチクショウメだなんて思ってしまいます。
米軍に国土を不法占拠されているような不快感があります。
たまたま日本の環境に合致したために繁栄し、それ故に嫌われるなんてよくよく考えれば本当は不幸な花なのでしょう。

 

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