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★浦島太郎と冬の星座オリオンとスバル

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  オリオンに立ち向かう牡牛の肩の部分がスバル星   画像元 

浦島太郎は単なる日本昔話ではありません。オリジナルは通説とちょっと異なります。
『日本書記』(720年)によれば雄略22年のこととして、浦島が亀に出会い海の向こうの仙界へ行ったと載っています。つまり歴史的事実扱い。「詳しくは別巻にて」とありますが残念ながら別巻は伝わっていません。
鎌倉時代初期(1195年頃)の歴史物語『水鏡』に浦島のその後の話が載っています。
天長2年(825年)のこととして、“今年、浦嶋の子は帰りしなり。…(中略)…雄略天皇の御世に失せて、今年三百四十七年といひしに帰りたりしなり。”
ここでも浦島は歴史的事実扱いです。天長2年の347年前は、雄略22年、西暦478年ですね。

『水鏡』と同じころに成立した『釈日本紀』には「丹後の国の風土記に曰はく」として雄略時代の浦島伝説が少し詳しく載っています。
――浦島は三日三晩の漁でも全くの不漁だったが最後に五色の亀を得た。寝ている間にこの亀は見目麗しい姫と変身し、共に海のかなたの竜宮城へ行く。“門を開きて内に入りき。すなわち七たりの竪子(童子)来て、相語らひて、「是は亀比売の夫なり」といひき”―――とあります。
竜宮城の門で待たされていた時、7人の童子が出迎え亀姫様の夫だとはしゃぐのですね。ついで8人の童子も同様に語りはしゃぎます。
そして、この7人の童子が昴(スバル)で8人の童子が畢(アメフリ)だとあります。
昴や畢は古代中国の天体用語ですが、8世紀の段階で訓読み和名が成立していたようです。

このスバルやアメフリが上記画像で確認できます。
オリオンの三ツ星をやや右上に伸ばすと赤く輝く星(おうし座アルデバラン)が見つかります。さらにその先を少し延長するとぼんやりとした星の集団が見つかります。これがスバルで、自動車スバルのエンブレムになっています。
スバルがプレアデス星団、アメフリがヒアデス星団。どちらもギリシャ神話由来の名前で、巨神アトラスの娘たちという設定です。
ヒアデス星団はあまり有名ではないし、明瞭な星団でもありませんが、おうし座の頭、アルデバラン周辺のV字型の部分です。別和名は釣り針星。こちらの名前の方がわかりやすい。

さて、スバルとアメフリは竜宮城の門で浦島を出迎えました。では本丸御殿はどこでしょう。
オリオンンのややゆがんだ四角が御殿で中央の三ツ星が神様の本体だと思います。
その神様は大阪(摂津)の住吉神社の神様。
底筒男命(そこつつのおのみこと)、中筒男命(なかつつのおのみこと)、表筒男命(うわつつのおのみこと)の三神で海の神様です。。筒(つつ)とは古代語で星のこと。
この季節、東の海からオリオンの三ツ星が一直線に並んで順に姿を現します。初めに表筒男、ついで中筒男、そして底筒男。古代海洋漁労民にとって三ツ星は真東から昇り、真西に沈む重要で神聖な星でした。

いすみ市は太平洋に面しウミガメの上陸地でもあります。そして星座が美しく輝く土地柄です。
冬の星座を見ていると、洋の東西、物語は違っても注目する星は同じなのだなと思います。
そして昔の人が夜空の星を見ながら様々なことを思い、それを書き残してくれたことをうれしく思います。
豊かな想像力は人類の遺産として、現代に生きる私たちにも想像の翼を広げさせてくれます。

今日から小寒。そして大寒へ。最も寒さ厳しき頃ですが、暖かい格好をしてオリオンとスバルを眺め、浦島がたどった仙界(竜宮城)に思いを馳せてみませんか。


 
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