★153km先の富士山夕景

富士山2
    何有荘前、大正堰越しに富士山が見える

移住する前、外房から富士山が見えるとは考えたこともなく、最初は目を疑いました。
地元の人にしてみれば、見えるのが当たり前ですから、見えたからと言って別にはしゃいだり、興奮したりしませんが、移住者からすればびっくりです。

わたしがカメラを構えていると犬の散歩の若い人が来ました。
「今日は良い天気でしたねぇ」なんて話して、あそこに見えるのが富士山ですと指し示すとエー、アー、あれですか?と驚いていました。
つくづくいすみ市って不思議な場所だなと思います。

いすみの外海で漁をしている漁師さんによると、船からはっきりと富士山が見えると言っていました。
富士山が見えるのは空気が澄んだ冬です。2020オリンピックは夏場ですから富士山を見るのは厳しいかもしれませんが、サーフ会場から富士山が冬場なら見えるはずです。
サーフしながら、富士山が見えたら素晴らしいですね。

葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」は実はいすみ市の海がモチーフになっているのではないかと推測しています。
富士山4

1.東海道神奈川宿の湊からあの方向で富士山は見えない。
2.神奈川沖、つまり多少沖合に出て、神奈川宿方面を見返れば富士山はあの位置で見える。
3.しかし、富士山が遠方に過ぎる。もっと近くに大きく見えるはずだ。
4.神奈川沖に出たとしても、江戸湾であのような大波は起きない。
  仮に起きたとしたら、船は出ない。出航見合わせのはず。
5.船に乗っている客は商人らしい。すると木更津=神奈川の船客か?
6.木更津付近から見た景色を「神奈川沖」と称してもウソとは言い切れない。
7.しかし木更津も江戸湾だから大波は来ない。つまり神奈川沖にあのような大波はない。
8.北斎はいすみ市に来たことがあり、波の伊八の彫刻を見たことがある。
  一つは行元寺の『波に宝珠』であり、一つは飯綱寺の『波に龍』。
9.いすみ市のドカリの波と言われる大波の彼方にある富士山を北斎は見たのではないか。
10.木更津・江戸を結ぶ船便を木更津で見た時、北斎は外房のドカリの波が思い浮かび、
そんな波が来たら商人たちは肝を冷やすだろうなぁとアイデアがひらめいた。
11.北斎のこのシリーズの版画は事実上、東海道からの景色と銘打っているわけですから
  木更津とも外房とも表記できず『神奈川沖』にならざるを得なかった――。

富士山を見ただけでも感激するのに、大波と一緒であったらどれほど素晴らしいことでしょう。
ましてそこに金の亡者の商人がうずくまって神仏の加護を祈っている――北斎という人の性格がにじみ出た絵だなぁと思います。

そんなドカリの波の素晴らしさを表現したくて『神奈川沖』と偽って北斎は発表しました。
その大波が世界から評価されて2020のサーフ会場になりました。
ようやく外房のドカリの波が世に知られるようになり、門外漢ながらうれしく思います。

富士山距離jpg
富士山―何有荘の地理画像。測ったら153kmでした。

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