★冬の花――ツワブキ

ツワブキ

ツワブキは石蕗と書きますが、難読漢字で意味不明です。
石でできた蕗(フキ)などあるはずがありません。
蕗の仲間ではなくキク科に属し、菊の花のような黄色いすっきりした花が咲きます。

ツワブキは中国には産しないようで、中国語名はありません。
韓国語で調べてみたら、発音は全く異なります。
つまり、ツワブキ という発音も 石蕗 という漢字表記も日本独特ということになります。

察するに、岩陰に咲く蕗に似た葉の植物なので、石蕗なのでしょうか。
海岸地方に咲く冬の代表的な花ですから、岩場の植物という意味でしょう。

海岸の貧栄養地帯でも、日陰でも育つ頑強な植物です。
いすみ市など外房海岸にも多く咲いています。
画像のようにフキに似た厚い葉にツヤがあり光るので、ツヤブキ。それがなまってツワブキになったという説が一番納得できる説でしょう。
島根県の津和野は石蕗が咲く野原が町名の由来だとか。

俳句の世界では、冬の季語とされ、石蕗で「つわ」と読む場合が多く、どちらかというと
うらさびた景色の象徴として歌われることが多い。

   貧にして住持去るなり石蕗の花 漱石
   蝶ひとつとばぬ日かげや石蕗の花  其角

しかし、陽に輝くツワの花は、貧困とか裏庭とは無縁です。

   潮目濃き岬日和や石蕗の花   坪野洋子
   石蕗咲けり安房のあら浪けふを凪 篠田悌二郎

何有荘の裏庭にもイチジクの下で元気に咲いています。
意外と増殖するものですね。
春になったらツワブキの新しい茎をキャラブキにするのを今から楽しみにしていますが
そういう俳句は見かけません。



 
 
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