★桐の花の季節

桐の花
           青空に桐の葉と花が映える

『みをつくし料理帖』(高田郁)を読んでいたら、夜風に乗って桐の花の香りがただよってきた…のような一節があり、桐の花って初夏に咲くんだと知らされました。

桐の花といえば花札では12月。
花札の1月は松、2月は梅…とその月を代表する花の絵柄が描かれています。
だから、桐の花は12月だとずっと思いこんでいたので、『みをつくし料理帖』の記述には驚きました。

いすみ市にも探してみれば桐の木があり、車で通りがかるたびに注意はしていたのに花は気づきませんでした。
先日、里山で桐の木を発見して、身近に落下した花を観察する機会がありました。
ラッパ型の合弁花で、落花した花なのに香りがあります。

合弁花だというのも意外でした。
なんとなく花びらが独立した離弁花を想像していましたから。
一度目にすると、こんどはあちらもこちらもと目につくようになるのは不思議です。

    桐の葉は木に朽ちんより 秋来なば先駆け散らん
    名のみなる廃墟を捨てて 醒めて立て男子ぞ我等

出身校の校章は桐で、学生寮の名は桐花寮。学生たちは校歌は知らなくとも、この学生歌を肩を組んで歌ったものでした。今はもう そういう習慣は消えたことでしょう。

桐は花札や学生時代の思い出とともにあるのに、今まで花の実物を見たことがなかったのはうかつなことです。
今回初めて念願の花に出会えてうれしく思いました。

さて間違った認識の元である花札の桐ですが、これは考えてみれば昔の人のしゃれ心だったと思い当たります。

最初から最後まで を、俗にピンからキリまでといいます。
花札の最後、キリは12月。キリにふさわしい花なら桐が良い。
ところが12月に桐では季節外れ。だから、他の札と大きく異なり鳳凰まで図柄に描きこんで、これは特別ですヨと明示したデザインになったものでしょう。

桐の花が身近な地域、身近だった時代には 12月が桐の意味など誰でも知っていたのでしょうが、都会育ちゆえに何も知りませんでした。

桐の家紋、桐花の勲章、桐の下駄、桐の箱、桐のタンスなど日本文化の理解に不可欠な桐。
桐の花に出会え、やり残した宿題をやっと仕上げたという安堵感があります。

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昨夜、携帯の地震速報が鳴り響き、間もなく震度3の揺れが来ました。
今朝、調べてみると震源は茨城で、ここ数日震度1が続いていました。
熊本の後、首都直下も間もないといえども どこか他所事でした。用心、用心。
先日、少しは熊本の援助になるかとクマモンのエプロンを購入しました。
     クマモン
    

 
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