★お雛様の右大臣・左大臣 あれこれ

且元家康
           左=赤い服の片桐且元  右=黒い服の徳川家康

お雛様の童謡『うれしいひなまつり』では右大臣、左大臣を取り違えており、作詞のサトウハチロウが勘違いしたという話を先日アップしました。(2016.03.01)

その際、左大臣の方が身分が上だから、年配で髭を蓄えており、下位で若い右大臣とは区別がつき、左大臣は向かって右にセットすると述べました。

今日はその続きで
右大臣・左大臣は服装で区別できるという話です。

画像の片桐且元は豊臣秀吉子飼いの武将で、豊臣家存続のために尽力するのですが、淀君に疑われて大阪城を退出せざるを得なかった悲劇の武将です。

且元の官位は、従五位下 で、五位の服装の色は赤と定められていました。
(正確には、赤ではなく深緋色)

一方の家康は天下人になり、臣下としては最上位の太政大臣、官位は従一位。
親王以下、官位四位までの制服は黒。黒がトップエリートを象徴する色です。

片桐且元の赤と家康の黒---服装を見ただけで身分の違いは一目瞭然。
お雛様の右大臣、左大臣はたいてい赤服、黒服を着ており、その身分差は歴然。
黒服を着ている方が身分が上。左大臣です。

先だって、あるひな人形のサイトを見ていたら、赤が左大臣と記してあったので驚きました。それは逆です。間違った情報を流しちゃいけません。 →●

ついでに言うと
右大臣、左大臣は天皇を補佐する最高位の文官ですから、儀式の場に弓矢を背負って登場することはありません。
副首相に相当する右大臣が、赤い服(五位相当)を着ているはずもありません。

だから、この二人は本当は、右大臣、左大臣ではありません。
この二人は 「随身 ズイジン」 です。 
いわばSP。ボディーガードとして参列しています。

それにしても赤服、黒服を着用していますから高位の人物です。
(六位以下ならば青、無位は黄色。下使いは白)

武官は右近衛府、左近衛府に所属していました。
武官のトップクラスを調べてみると、大将は従三位、中将は従四位下、少将は正五位下。
赤服、黒服を着用していることから考えると、
赤は右近衛府の少将、黒は左近衛府の中将でしょう。

サトウハチロウが  “赤いお顔の右大臣”  などとデタラメな歌詞を発表し、その歌が大ヒットしたので、今では、これを 「右随身、左随身」 などと言う人はいなくなりました。

大きなお寺の山門には仁王様がいて、ご本尊を守っています。
神社は、狛犬がいて神様を守っています。

ところが由緒ある大きな神社では楼門 (神門、随身門) に左右の随身がいて、神様を守っている場合があります。
例えば鹿島神宮や三峰神社。神田明神→●

随身は立派な服装で、刀を持ち、矢を背負っています。
一方は若く他方は年より。 一方の服は赤く他方は黒い。
そう、この左右随身像がお雛様の左右大臣のモデルだと考えて良いでしょう。


 
 
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