★怪獣の子ども、いえ、ジャコウアゲハのサナギです

ジャコウアゲハ
    スケルトン(骨格)模様がある派手なサナギ

通常、サナギは動きが取れないため、天敵に見つからぬように目立たぬ装いをしています。
枯れ葉だか、ゴミだか分らぬような地味な姿で鳥の眼をごまかします。
ところが、これは目立ちますね。

おそらく逆の戦略なのでしょう。
わたしは毒物、危険ですよ、食べない方が身のためです――との合図を送っています。
橙色のワンポイントなんか特に毒々しさを感じます。

蝶は 卵→幼虫→サナギ→成虫 と大幅に姿かたちを変えます。
バッタの類はサナギにはならないので、不完全変態。
蝶やハエ、カブトムシなどはサナギになるので完全変態するといいます。

何度も何度も自分自身の姿を内部から根本的に作り変え、そして成虫になります。
カニや蛇は脱皮を繰り返して大きくなります。

蛇の脱皮を昔の人は目撃する機会があったのでしょう。古い自分を捨て、新しく生まれ変わる――そんな蛇は不老長寿、不老不死、あるいは神ではないかと恐れられたものです。

ところが人間は変態も脱皮もできません。
昨日と今日、ほとんど何も変わらず過ぎていき、気が付けばこんなはずではなかった。

正月や七五三などの年中行事、入学式や卒業式、成人式などの儀式は 人間のそんなノンベンダラリとした生き方に 人為的な節目を作る意図があったのでしょう。
これを機会に脱皮する、この日を境に心身ともに変身する――そんな決意の日なのでしょう。

ところがそのための心身の準備が必要です。
サナギは冬の間、飲まず食わずで心身の大改造を行っています。
春になり、羽化の寸前にはサナギの殻は薄くなり、中の蝶の様子が見えるようになります。
そこまで準備を整えてから 背中が割れ、サナギの中から蝶が生まれます。
それは感動的な一瞬です。

わたしが新年の誓いなんぞ考えても、単なる思い付きで なんの準備もないものだから 三日坊主で終わってしまいます。
じっくり温め、満を持して新しい境地に進まなくちゃね。


 
 
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