★いすみはキンモクセイが満開

キンモクセイ
      金木犀と書くが「犀」の文字の中に牛がいる。

漢字の読み方は音読み、訓読みがあり、さらにたとえば「犀」はセイとサイの二種類の音読みがあり、こんな文字遣いはクレージーだと外国人はおっしゃる。
教養のある中国人は、古い時代の中国の発音が日本に残っているので驚くと聞いたことがあります。

「犀」 は呉音でサイ、漢音でセイ。
サイと読む呉音の方が古い発音で、日本人にはなじみの深い発音。
これをセイと読むようになった時代、つまり、1191年に禅僧栄西がこの樹木を中国から持ち帰り、金木犀、キンモクセイだと伝えました。

「犀」 とは動物園にいるサイで、だから漢字の中に牛の文字が含まれています。
キンモクセイの樹皮はそのサイの肌と雰囲気が似ているので、木犀。
黄色の花が金木犀、白花が銀木犀。

ところが中国では、金木犀は丹桂、銀木犀を銀桂といいます。
「桂」の文字を使うのです。
だから、日本人の理解している桂と中国人の桂は違います。

中国人が思うキンモクセイの花の色は金色ではなく、丹。
丹色は赤に近い橙色。おめでたい色です。

昔、桂林に宿泊し、漓江下りをした思い出があります。
水彩画のような美しい都市で、丹桂があちこちに植樹されているので桂林。
今の時期、桂林はむせるようなキンモクセイの香りに包まれていることでしょう。

1970年代、まだ各家庭がポットン便所だった時代に、トイレの異臭に負けない強い香りの合成芳香剤が発売されました。
キンモクセイの香りで一世を風靡したものです。

街中にふとただようキンモクセイの香りに子どもが、「アットイレのにおいだ」と反応したそうです。
それほどトイレとキンモクセイの香りは密接になり、今ではトイレを即、連想させるキンモクセイの香りは芳香剤に使われなくなりました。

トイレとキンモクセイの香りの密接な関係を知らない若い人が増えました。
純粋にその香りを楽しむ人が増えればいいな、と思います。
合成芳香剤ではなく、自然のキンモクセイの香りを。


 
 
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