★アヤメ―――虹の女神アイリス

 
アヤメ
      矢印の文様を文目(アヤメ)模様とみなしてアヤメと名付けた

いずれがアヤメかカキツバタ――何が何だかわからない人は珍しくありません。

潮来の「あやめまつり」は実は花菖蒲の花盛り。
尾瀬のアヤメ平は高層湿原だからアヤメが咲くはずがない。
各地にある菖蒲園は菖蒲ではなく花菖蒲やカキツバタの名所。
菖蒲湯に使う菖蒲はアヤメでも花菖蒲でもない。
花札の五月は菖蒲と書いてアヤメと読み、描かれている図柄はカキツバタ。
でも山梨県南アルプスの櫛形山近にあるあやめ平は間違いなくアヤメで、その群落がすばらしい。

アヤメをめぐって日本中大混乱しているので、間違えても不思議ではありません。
アヤメとは画像の花。矢印の模様はアヤメに特有の模様です。
陸生で紫の花。花弁の中にアヤメ模様があればアヤメに間違いなし。
カキツバタは水生。花は紫、模様は白一筆。

次の画像はアヤメによく似たダッチアイリス=左     カキツバタ(杜若)=右
ジャーマンカキツバタ

アヤメの仲間は英語で iris アイリス。ギリシャ神話では イリス。虹の女神です。
ジャーマンアイリスなど外国生まれのアヤメの仲間はどれもカラフルで 「虹」 の愛称がふさわしい。
地味なダッチアイリスでさえ、虹に見えなくもありません。

♪ けれどもようやく 虹を見た あなたのひとみに 虹を見た…
昔の歌にこんな歌詞がありました。
虹の女神はアイリス、瞳は英語でアイリス。どちらも虹=希望の女神イリスにちなみます。

洋の東西を問わず、落ち込んでいる時に虹を見つけると、なんと美しいのだろうと思い、生きる勇気が戻ってきます。
傷ついた心の復元は女神イリスの働きによる、と古代ギリシャ人は考えたようです。
そんな女神の名を持つアヤメの仲間はどれもとても素晴らしく、この季節ならではの花ですから、出かけるのが楽しみになります。

なお、いすみ市ではキショウブが目立つようになってきました。
清楚な花で日本的な感じがしますが外来種です。
繁殖力が強く、水辺の在来種を駆逐する恐れがあり、侵略的外来種ワースト100に指定。
もしも邪魔ならば切り捨て御免ですが、気の毒で駆除するには勇気が必要です。


 
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