★連休の頃に花咲く里山の至宝、いすみ市

金襴 ギンラン
      キ★ランとギ★ラン  ★は「ン」の伏せ字です。

かつてどこの里山にも画像のような可憐な花、野生の蘭(ラン)が咲いていたそうです。
今や東京ではほんの数か所、区部で咲いている場所は一か所だけです。
全国各地、どこでも激減し、環境省のレッドリストで、絶滅危惧II類(VU)。
千葉県では何か所か生存しているようですが、知人の知っている場所は大規模開発が予定されており、やむなく移植しようかという話になっています。

ところがこの花の移植はとても難しい。
この植物は 「菌根菌」 と呼ばれる特殊な菌類と共生しており、その菌は付近の樹木環境に依存しています。
菌根菌ごと移植せねば枯れてしまい、依存していた樹木がなければ菌根菌が絶滅し、けっきょく数年で枯れてしまいます。

そんなこととは知らずに素敵な山野草として高額で買い求める人がいるから、盗掘が後を絶ちません。
一部を伏せ字にしたのはネット検索で場所を特定する盗掘団がいるからです。
実際、何年か前、房総では数少ない福寿草の自生地をたずねたら、周囲一帯根こそぎ盗掘された直後でした。

――やはり野に置け蓮華草――
これは、人にはそれぞれに見合った環境のなかでこそ、その魅力と能力が発揮されるという意味なのですが、文字通りの意味にとっても良いでしょう。
――野草は野にあってこそ美しさがきわまる。

風薫る5月の野山で、画像のような花に出会うことは少なくなりました。
いすみ市はそんな野草に出合える数少ない地域であり、だからこそ出会った時のうれしさは格別です。
日本の自然は美しいとか、日本は本当に良い国だとか、単純に思ってしまいます。

現に存在している場所の自然条件を守る活動は、後世の人々に野生の蘭を引き継ぐ活動と同じです。


 
 
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