★もうシャガの花が咲きました

シャガ
   ひ弱そうな花ですが、けっこう丈夫で勝手に生息範囲を広げている

道ばたや山林の日陰に群生しているので数株ほど失敬して日陰っぽい庭に植えたら増えてしまい、歩く場所に困るほどです。

シャガの学名は Iris japonica アイリス ジャポニカ 。“日本のアヤメ”。
ところが日本原産ではなく、文字もなかった大昔に中国から渡来したようです。
19世紀のヨーロッパの植物学会に日本のシャガが新種として登録されたため、ジャポニカ。

花は咲けども実はならない。だから種子もありません。
種がないのだから、はるか昔、大陸に住む人が列島に新天地を求めて移住してきた際、種が荷物に混ざって運ばれてきたということはありません。
この花を新天地に植えようとわざわざ持参したことになります。
その目的は、その人が単に愛着あったからなのか、それとも実用目的なのか、今ではわかりません。

シャガを漢字で射干と書きますが、これは実は誤解で、中国で射干というのは日本のヒオウギ(緋扇)のことです。
漢方では、ヒオウギの根茎を乾燥したものを 射干(ヤカン)といい、扁桃腺炎などの消炎、鎮咳薬として用いるそうです。
するとシャガを列島に持ち込んだ人は気管支が弱い人で、シャガとヒオウギを混同していたのかもしれません。

あるいは知ったかぶりの後世の人が、この花の名を問われて、シャガと答えたことから
シャガ=射干説が広まったのかもしれません。
漢方じゃのどの薬だよ、だなんて言ったかもしれませんが、ヒオウギではありませんから、シャガにその薬効はないようです。

種がないから地下茎で増え、それゆえ群生しています。
薄暗い山林の合間にシャガが群生していると、そこだけ明るい雰囲気が漂い、見事なものです。
一つひとつの花も手が込んでいて、各花弁の縁はヒラヒラのフリルがつき、3枚の花弁には橙色と青色の模様がついています。
何の役にも立たないオシベは非常に繊細で、メシベの下部には蜜があるらしく、時々小さな虫が寄ってきます。
3倍体という遺伝子異常になる前はシャガも普通の植物のように虫媒花として種子をつけていたであろうことが想像できる光景です。



 
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