スズムシ誕生

   
       米粒程度の大きさですがちゃんと触覚が伸びています。

昨年が6月7日ですから今年は約2週間も早く生まれました。
生まれたては真っ白な姿です。体長3mm、触覚8mm。
数時間後には黒くなり、土の上にいると保護色で発見しづらくなります。
黒くなると小さなゴキブリみたいな姿形です。ゴキは殺され、スズはかわいがられるのですから人間の差別意識というものは恐ろしいものです。

スズムシを飼っているのは家内の趣味でして、わたしは写真を撮るだけです。
昨年より早く生まれたのは温暖化の影響かもしれませんが
昨年よりも早く飼育ケースを日に当てたのが影響しているかもしれないということで、ちゃんとした理由はわかりません。

連日、霧吹きで飼育ケース内の土を湿らせていたのは孵化を促すためと、生まれた子どもをすばやく発見するためでもあります。
生まれた子どもはすぐエサを探します。エサがなければ共食いを始めてしまいます。
白い子どもを発見したら、すばやくエサを提供せねばなりません。
家内は準備万端整えておりましたので共食いの危険は回避されました。

問題はウジャウジャ生まれたスズムシをどうするのか、です。
例年、あちらこちらに声をかけて養子に出しているのですが、今年も里親が見つかるかどうか、それが一苦労です。

わたしも脈がありそうな人に声をかけてみるのですが
 生き物を育てるのは苦手だから…
 ネコを飼っているから食べられてしまうかも…
などという返事で困ってしまいます。
子どもは「ホシーイ!!」と言うのですが親が「ダメ!!」と断る場合もあります。
生き物を責任もって育てるのは子どもの情操教育にも良いのに、親にその精神的な余裕がないのでしょう。

都会でもエンマコウロギやツヅレサセコウロギはまだ鳴いています。
ところがスズムシはもう都会にはおりません。
マツムシ、クツワムシ、ウマオイ、キリギリスもいません。
もはや都会では絶滅してしまいました。

都会でも整備された公園ではなく、雑草の茂る区画を残しておけばスズムシも繁殖できるのに…。
夕涼みに鈴虫の声を聞くなんて優雅でぜいたくな時間です。

ちなみに何有荘近辺で、チンチロリンとなくマツムシを聞いた時は感激しました。
マツムシは枯れたススキに産卵します。
ところが最近は農村地帯でも環境整備と称して荒れ地のススキを刈り取ったり、除草剤を撒いたりします。
農村の環境整備が自然を破壊していることに行政は思い至らないのでしょう。
今は農村部でも絶滅か否かの境界線上にあるようです。

鳴く虫の中でスズムシが一番飼育しやすく、大変美しい声で鳴きます。
寝床でスズムシの鳴き声を聞くと、あぁアイツラも頑張っているナと思います。
かぼそげですがリンとした響きがあり、昔から人々の心を慰めてきました。

本当は庭から聞こえて来るのが良いのですが、都会では飼育箱の中からの疑似体験でしかありえません。
飼育ケースは不自然ですが、自然環境が整うまでの緊急避難、種の保存という点でも都会の人ができる貴重な貢献です。
どうですか?スズムシを飼ってみませんか?
飼育の手引き書付でお分け致します。

 

関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント