★ヤマトリカブトの若葉 


   ニリンソウの若葉によく似ている

わたしが初めてトリカブトに出会ったのは若い頃、夏の日の丹沢山系ででした。
沢沿いのやや湿気た半日陰に咲いており、一度気づけば何か所か見つけることが容易となります。
江戸時代のトリカブトは強力な毒草として知られているよりも、漢方薬として有名でした。
花岡青洲が全身麻酔薬に調合していたことは有吉佐和子の『花岡青洲の妻』に載っています。

江戸時代の漢方薬・トリカブトの一大産地は静岡県でした。
丹沢は富士山麓とも近いので丹沢に自生していたのは納得でしたが、外房のいすみ市で自生しているのには驚きました。
だって標高は違うし、気候も違う。しかも人家のすぐ側の野原にですからね。
いすみ市はクマザサも普通に自生しているし、不思議な場所です。

毎年のように山野草愛好家がニリンソウと間違えて食中毒事件を起こしています。
葉を並べてみればその違いは判りますが、単独だと間違えてしまうのでしょう。

     ニリンソウ

どこにニリンソウがあり、どこにトリカブトが自生しているか、花が咲いた場所を前年からしっかりと確認してから採集するのが原則なのに、食い意地が先だって確かめないで採集した方が悪い。
トリカブトのこの自生地には残念ながらニリンソウが1株もありませんから、間違いようがありません。

毒草なのになぜ保護し大切にしているのかと尋ねる人がいます。
だってきれいな花が咲くからですヨ。
食べなきゃ何の問題もありません。
みんなに愛されているスイセンだって毒草です。
ニラとスイセンを間違えるなんて信じられませんが、毎年のように食中毒事件が起きています。
だからと言ってスイセンを排除せよとはだれも言わないでしょ。
それと同じです。

草刈り機でたびたび刈られていますが、かろうじて毎年新芽を出し、8月になると涼やかな紫色の花を咲かせます。
その花の形が雅楽奏者が被る冠に似ているので、鳥兜(トリカブト)と名付けられました。

  
 

 

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