★門松の話 


  ありあわせの材料で門松を作りました 

昨日(30日)、里山の竹林整備で伐採した孟宗竹とご近所様の枝打ちした大王松、それとナンテンで作りました。
松竹梅でそろえるのが筋ですが、明日の元旦は旧暦ではまだ12月1日。梅をそろえるのは季節的に無理と言うものです。
それでナンテン(南天)。ナンテンは「難を転じる」縁起物です。

松も竹も常緑で、どんな厳しい季節でも負けずに生き生きとしています。
現代社会では長生きするのもリスクの一つになってしまいましたが、昔は乳幼児死亡率が高く、若年で没する例も珍しくありませんでしたから、長寿は珍しいことでおめでたいことでした。

松は永遠の大自然を象徴し、神霊や霊魂が宿ります。だから能の舞台の背景は老松です。
老松は風格がありますが、正月に使われる松は若松で、都会の切り枝の門松によく使われていますね。花札の1月の図柄が若松で、おめでたさの象徴です。
年年歳歳、生命力の更新を祈願し、その生命力にあやかるためには若松が一番ふさわしいと考えられてきました。

一方、竹は旺盛な生命力の象徴で、タケノコはどんどん切っても切っても竹林は滅びませんから子孫繁栄の象徴でもあります。
竹の成長の速さは驚異的で、昔話の絵本でタケノコが床を突き破り、屋根を突き破ったなんて絵柄を見た覚えがありますが、里山で竹林に付き合っていると、その話が本当に思えてきます。
記録に残る最高記録は1日に120cmも伸びたそうです。

松も竹も昨年の葉が散らないうちに今年の葉が伸びてきます。
親が健在なうちに子が立派に育つ――それが理想でした。
幼い子を残して親が亡くなる、その“逆”など死亡率が高かった時代には普通でしたから、家族がみな無事でこの1年を過ごせるようにという願いを込めたものです。

同様の葉に“ゆずりは”があり、江戸時代には随分人気があり、鏡餅の上に載せられていました。
鏡餅の上に載せる橙(ダイダイ)も同じ趣旨です。
じいさん、ばあさん、おおじいさん、おおばあさん、代々の家族が元気で過ごせるようにというシャレですから、ミカンやキンカンじゃ本当はシャレになりません。
そんなこと言ったって、最近は橙を売っていませんからミカンで我慢してもしょうがありませんね。

本年1年、長たらしいブログにおつきあいいただき感謝しています。ありがとうございました。
新年3が日はお休みいたします。
良いお年をお迎えください。

  

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