★酔芙蓉(スイフヨウ) 


  午前中は純白の花なのに午後にはピンクとなる

今日は9月9日で重陽の節句、菊の節句と言われるけれど何有荘の菊はまだ咲いていません。
本来旧暦の行事を新暦にスライドさせるのには無理があり、今日はまだ旧8月5日。
そのかわり庭で元気なのは酔芙蓉。

遠目には芙蓉とそっくりですが、酔芙蓉は八重咲きなので区別ができます。
芙蓉の近縁種でハイビスカスやローゼル、オクラとも近縁ですから、代表的な夏の花です。
それならハーブティーになるはずだとティーにしてみましたがちょっと“微妙”
甘酢漬けにしてみましたら、食べられないことはありませんが、おいしいとは言えません。
あまりお勧めはしません。

午前中は純白な花なのに午後にはピンクとなり、早くもほろ酔い加減。
夕刻になるにしたがい色が濃くなりしぼんでしまうのは、酔いつぶれてしまったというところでしょうか。一日花です。
だれが名付けたか、しゃれた名前です。

大変強靭な木で、ヒザ高くらいに強剪定しても毎年背丈よりも大きくなります。
葉が大きく広く、毛虫がよくつき、葉を食い荒らされるのが欠点です。

酔芙蓉の原種である芙蓉は多くの人に愛されてきました。
昔、高校寮歌というのがあり、好きな歌もたくさんあります。
その中に、   芙蓉の雪の精をとり 芳野の花の華を奪い
          清き心の益良雄が 剣と筆をとり持ちて
           一たび起たば何事か 人世の偉業成らざらん
という歌詞の寮歌があります。
昔のエリートたちが、少なくとも酔っぱらった時は「清き心で国家・人民のために尽くそう」と志していたことは伝わってきます。
同窓のホリエモンさんがこの寮歌を口ずさんだかどうかは知りませんが、「金儲けのどこが悪いのですか」と言うようになっちゃオシマイですね。

この歌詞の“芙蓉の雪の精をとり”という箇所を、純白の芙蓉の花を雪に例えたものだ、と長い間勘違いをしていました。
この部分は中国の古典の詩に由来し、難しい話は抜きにして、日本ではそれを「富士の雪」に置き換えてきたと知ったのは社会人になってからずいぶん経ってからでした。

つまり、“芙蓉の雪の精をとり”という箇所は“富士の雪の精をとり”という意味になります。
すると、富士の雪(白)と吉野の桜(ピンク)を対比させた歌詞ということになります。

そうならば、これは酔芙蓉一つで代表できますね。
午前中は純白の芙蓉で“富士山の雪”。午後になれば” 芳野の花”。
夕刻に近づけば夕日に輝く“赤富士”になるというところでしょうか。
そう考えると、酔っぱらいの花というネーミングは気の毒のような気がしてきます。

 

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