★ヤブカンゾウの花 


  漢字では甘草ではなく、萱草と書く

一重の花ならノカンゾウ(野萱草)。
画像のようにゴージャスというか暑苦しいのがヤブカンゾウ(薮萱草)で、近辺ではノカンゾウは見当たらず、ヤブカンゾウは結構見かけます。

第一級の食べられる野草で、毎年春は芽生えた若草、夏は花のつぼみを楽しんでいます。

◆ヤブカンゾウ(つぼみ)のお浸し。作り方
 1.よく水で洗って汚れを落とす。
 2.茎は5mm程度で切り落とす。
 3.熱湯に浸してサッと煮る。ツボミが開き加減になったら冷水に入れる。
 4.ザルに移して余分な水分を落とすが、絞る必要はない。
 5.適当な器に移し、上から三杯酢をかけてできあがり。
  三杯酢の量はお好みで。
   ※ 三杯酢=醤油小さじ1,酢大さじ3,塩小さじ1/3、砂糖大さじ2/3
つぼみの天ぷらも美味と聞いていますが、まだ試していません。

万葉の時代にはエディブルフラワーとしてではなく、“忘れ草“として有名でした。
世の中の憂いを忘れるための草、恋の苦しみを忘れさせてくれる花です。

   忘れ草 わが紐に付く 香具山の 故(フ)りにし里を 忘れむがため
                          大伴旅人(万葉集 3-334)

旅人が九州・大宰府の長官として赴任中の歌。
香久山のある故郷を忘れるために、萱草を紐で結んで腰にぶらさげたようですが、どうもイメージが湧きません。歩くのに邪魔ですよね。

息子の家持も萱草を歌っています。

   忘れ草 わが下紐に 着けたれど 醜(シコ)の醜草 言(コト)にしありけり
                            大伴家持(万葉集 4-722)
――(恋の悩みをわすれようとして)萱草をベルトに結んでみたけれど、なんととんどもない草だ。忘れ草という言葉だけでちっとも効果がないじゃないか。――

一日花で翌日にはしぼんでしまうので英語で、 Daylily 。
思いが広がっても翌日にはしぼんでしまう。昔の人はそんなふうに明日には悩みを忘れたいものだと思ったのでしょう。
忘れてはならぬものはすぐ忘れ、早く忘れたいことほど思い出してしまうのは昔も今も同じようです。

 

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