★車椅子で新幹線・東北旅行(1) 

 
       仙石線に乗る        東京駅地下通路のエレベーター

91歳になる義母が「生きているうちにもう一度、寒風沢(サブサワ)に行きたい」というので、すでにみんな高齢者になっている娘三人と一緒に母娘のにぎやかな東北旅行になりました。
わたしは添乗員兼小間使いでご一緒しました。

寒風沢は松島の湾の奥にある島で、先の震災で壊滅的な打撃を受けました。昔からの付き合いのある民宿・外川屋さんを通してみんな多少の復興支援をしてきたところ、民宿を再開しているとのことで、じゃあ行ってみようかとなったのです。

義母と長姉は二宮駅から東海道線で東京駅に向かいます。最近はどこの駅もエレベーターがあり、車いすでも不自由しませんが、自動改札口を車椅子で通過するのは狭くて難しそうでした。
駅員さんの脇を通してもらおうと声をかけたら、「切符を拝見」。
駅員さんはホームまで付き添い、列車との間にボードを渡してくれたので無事乗りこめました。
驚いたのは下車駅・東京駅です。すでに駅員さんがホームでボードを片手に車両の前で待っていてくれ、しかも新幹線ホームまで先頭を歩いて誘導してくれたのです。
巨大ステーションの朝の大混雑の中を車椅子の高齢者母娘がオロオロ・ウロウロしないで済んだのでとても助かりました。おそらく二宮駅から東京駅に連絡が入ったのでしょう。

新幹線・仙台駅ホームでも女性の担当者が待ち受け、かなり離れた仙石線の地下ホームまで誘導し、電車に乗り込むまで世話をしてくれました。その手際の良さに感心し、感激しました。
画像は仙台駅仙石線に乗りこむときのものです。
若い駅員さんのテキパキとした案内と笑顔に、さすが日本のJRだと誇らしく思いました。

本塩釜駅から市営汽船に乗り込むまでの経路でも、車いすで何の不自由もありませんでした。
塩釜港のマリンゲートは一見すると何もなかったように復旧しており、おいしい昼食がとれました。
東北支援は、観光客として現地で楽しみ、お土産を買い、地元の人たちの話を聞き、笑いあって感謝する――というのも一つの方法だと思います。人がたくさん来て、お金を落としていってくれるのは地元の人を勇気づけるでしょう。

帰りのJRも多くの駅員さんが気持ちよく対応してくれました。
仙台駅南口改札から新幹線に乗ろうとしたら中央改札口に回ってくれと言われました。
また「駅長に話を通してありますか」とも聞かれました。
なるほど、急に駅に車椅子で現れるよりも、何時何分の電車に乗ると事前に連絡しておく方がJRにとっても準備が整えやすいのだなと思いました。
なるべく迷惑をかけないようにと遠慮するよりも、どういう支援が必要かを事前にはっきりさせた方がお互いのためのようです。

東京駅新幹線ホームから東海道線ホームまでの車椅子での移動も駅員さんがすべて先頭に立って案内してくれました。
特に驚いたのは業務用エレベーターを使って地下通路を利用したことで、他の一般乗客の雑踏の中をかき分けて通らないですみました。
そこは開業当時のままなのでしょうか、画像のように古びて由緒ありげなレンガ構造の地下空間でした。こんな時でないと決して一般乗客が見ることのない世界で、それもまた感激しました。

もう十数年も前の話ですが、車いすだと駅員さんが何人も集まり、階段では車いすを持ち上げて運んでいるのを見たことがあります。その時代と比べると車いすでの旅行はずいぶん快適になりました。
国鉄時代から駅員さんは親切でした。JRになってもその精神は受け継がれているのを目の当たりにし、うれしく思います。

なお二宮駅のタクシーの運転手さんの話では、エレベーター施設のない東海道線の某駅乗車・下車場合、その駅から設備のある駅までのタクシー代はJR持ちだとのことでした。
その真偽のほどは定かではありませんが、車いすで旅行するのは遠慮がちにではなく、堂々と積極的に行けば良い、そして、事前にあちらこちら関係部署に相談しながら計画を立てれば、不自由しないで快適な旅行ができると実感した二泊三日の旅でした。

  

関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント