★ミソハギの花が咲いている 

わたしはこの花が好きです。
いかにも野の花のような風情があり、それでいて切り花になる美しさがあります。

初めて知ったのは父の新盆の時、人並みに盆棚を作ろうとしていろいろ調べている時でした。
盆棚を浄める時に、この花に水を含ませ、サッサッと振るとありました。

春秋の彼岸の墓参りの際には、お墓に水をかけますが、おそらく発想はそれと同じことなのでしょう。死者が水に飢えていないか、せめて水はたっぷりあげようという趣旨だと思います。
臨終の際に、末期の水を口に含ませます。もう何も食べ物は受け付けなくなってしまった。せめて水で飢えや渇きをいやしてほしいという願いが込められています。

お盆用具一式はスーパーに行けば売っていますし、葬祭センターでも手に入ることでしょう。
こちらに来て驚いたのですが、お盆用具一式はいすみ市でも川崎とほとんど変わりません。
画一的な商業ベースの行事になっているような違和感がありました。
小さな違いはあります。こちらの落雁はハデで大きく立派です。

それにしても川崎でもいすみ市でも盆の切り花としてミソハギはほとんど見かけません。
盆花は各種さまざま店頭に並んでいますが…。
キュウリの馬、ナスの牛も最近はおもちゃみたいな商品で済ますようです。

昔はすべて身近にあるもので仏壇まわりを飾り、ご先祖様の霊を迎えていたことでしょう。
キュウリもナスも今時の作物ですし、ミソハギも今を盛りと咲いています。
温室で育てられた切り花を購入するよりも、野のミソハギが盆にふさわしい。

ミソハギはいわば雑草のように頑丈で繁殖力のある植物です。
したがって世界のある地域では「侵略的外来生物」の一つとして嫌われているそうです。
しかし、日本である限りミソハギで困っているという地域は聞いたことがありません。
いすみ市でも原野に蔓延している姿は見かけません。
庭の花として細々と生き延びているのが現状ではないでしょうか。

この花が咲くとお盆が近いなぁと思います。
今生きている人と、すでに鬼籍に入ってしまった人とを結ぶ花・ミソハギ。
庭のミソハギを見ていると、亡くなった父母やあの人、この人のことを思い出します。

  

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