★アジサイの花って本当は 


   矢印2か所が本当の花。周囲の花にはオシベ・メシベがない。

アジサイの花が梅雨空に輝いています。
わたしたちがアジサイの花だと思っているのは実は萼(ガク)であり、本当の花びらではありません。
しかもオシベ・メシベがなく花咲くこともありませんから装飾花というそうです。
でも、画像のようにたまに間違って咲くこともあります。
だからひと房の花の中から本物の花を見つけるとちょっと自慢したくなります。

アジサイの原種はガクアジサイで、これは中央部に小さな花が集まり、周囲にハデな4枚のガクでできた装飾花が取り巻いています。
それが品種改良されて毬(マリ)のような普通のアジサイ(西洋アジサイ)になりましたが、時々、画像のように先祖返りした本当の花を見つけることができます。

アジサイ+カタツムリ+傘&長靴 は今の季節を象徴している心象風景で、これからはちょうど水羊羹の季節でもあります。
水羊羹を包んでいる葉はたいてい偽物になってしまいました。本当は桜の葉を使います。
これを笹の葉で代用し、笹の葉の上に自家製水ようかんを載せるのもしゃれています。
だけど、アジサイの葉で代用してはいけません。
アジサイの葉には青酸系の毒があります。
アジサイの葉をカタツムリは食べませんし、ウサギだってたべません。

ところで、アジサイの仲間をHydrangea ハイドランジアといいます。
Hydro- ハイドロ は「水」を意味し、Hydra ヒドラ となると星座の海蛇座。
ヒドラはヘラクレスを苦しめた最悪の怪物の一つで、---巨大な胴と九つの首を持ち、一つでも首が残っていると復活してしまう猛毒の持ち主だがヘラクレスに退治されて星座になった。ヘラクレスはこの毒を武器として保存しておいたために後にこの毒にあたって死んで星座となる---。

アジサイの名前・ハイドランジアにはヒドラの「猛毒・不死身」というニュアンスがあり、
日本のピチピチ チャプチャプ ランランラン の雰囲気とはずいぶん異なります。
しかしアジサイの特徴をよくつかんだ命名だともいえます。

アジサイは挿し木が簡単で、切り枝を挿しておけばたいてい活着します。
何有荘では切り払った枝を重ねて放置しておいたら根づいてしまいました。
もっとも不死身を感じるのは、なかなか花が枯れないことです。
ツバキはポトリと落ちますが、アジサイの花は晩秋でもそのままです。
花が散らないのは不自然だ、不気味だと感じる欧米人もいるそうです。
「死すべきもの」が死なないのは異常ですからね。

何有荘ではその性質を利用し、まだ元気なうちにカットしてドライにし、その上で花炭にしています。
アジサイの花の花炭。これはドライにしてから作ります。
だから今のうちに形の良い花を選んでドライにしておきます。

  

関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント