★虫刺され、ヘビイチゴのローションの作り方

蛇イチゴローション
     庭のヘビイチゴの赤い実を焼酎に漬けるだけ

五月も中旬を過ぎると、田舎ではいろいろな不快害虫の季節になります。
庭仕事していると いつの間にか虫に刺されていたり、かぶれていたりすることがあります。
そんな時に活躍するのが画像の蛇イチゴローション。

蛇イチゴを摘んで洗って水気をとり、乾いたらビンに入れて焼酎を注げば仕込みは完了。
1週間もすれば赤い実の色が抜けて焼酎に移りますから、その頃完成。
別に、実を撤去する必要はないけど、100均の小型スプレー容器に入れて使うのが簡単便利。

蚊、アブ、蜂、蟻、毛虫――なんにでも効きます。
肌荒れ、湿疹、かぶれ、あせも――なんにでも効きます。
痛み、かゆみ、腫れ――なんにでも効きます。

信じられないでしょうねぇ。
イワシの頭も信心から―――そんな思い込みだと思っていましたが、本当に効くんです。
何もお金を出して、たいして効きもしない市販薬を買うことはありません。

使い方は、時間をおいて何回か塗るのが良いようです。
焼酎は梅酒用のホワイトリカー35°を使っています。
アルコールに弱い人は少々塗ってアレルギー反応があるかどうかのバッチテストをした方が良いでしょう。

年寄りの年季の入った皮膚ならともかく、幼い子の柔らかな肌に塗るのは躊躇します。
でもね。大丈夫なようです。
ちょっと塗って試してみたら良かったので、大胆に塗ったら治ったという報告がありました。

毎年、不快害虫の季節になると、それに対抗する植物の季節になる――すばらしい自然のシステムです。
何有荘では毎年このローションを作っており、試していようと思う方にはお分けして喜ばれています。
田舎ならば、ちょっと山野に出かければヘビイチゴは手に入ります。
何有荘の庭はまるで雑草園のような庭ですから、そんな庭も大変便利なものです。

 
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★やっと卯の花が咲いた

卯の花
    下向きに尖った花弁が5枚。重なって咲くので豪華で華麗。

今年はウノハナの開花が遅れています。
それと並行して、ホトトギスの初鳴きも遅れていました。

  ほととぎす 鳴きつる方をながむれば ただ有明の月ぞ残れる  (千載集 巻三 夏)
                                   百人一首81 後徳大寺左大臣

春を告げる鳥がウグイスならば、夏の到来を告げる鳥がホトトギスです。
それゆえ、時鳥 でもホトトギスと読むのだと高校1年の古文の時間で習いました。
もちろん、そのころはホトトギスの鳴き声など知らず、興味もありませんでした。

その後、山歩きを多少するようになり、高尾山縦走の時にテッペンカケタカという特徴的な激しい鳴き声に「あれは何だろう」と気になったのが興味を持った最初です。

平安貴族は実労働生活とは無縁の暮らしをしていましたから、おかしなことが流行します。
夏の渡り鳥であるホトトギスの初鳴きをいつ聞いたかを競い合いました。
そのために、もう聞こえるだろうと予測をたて、徹夜までしたそうです。

わたしは最近早寝早起きになり、思わぬ時刻に目覚め、やむなく時間を過ごすことがあります。
テッペンカケタカという初音を聴いたのは5月19日の未明ことでした。
旧暦でいえば、卯月24日。
もう卯の花の咲く月、卯月も終盤の頃で、明け方の下弦の月でした。
はからずも、後徳大寺左大臣の歌の situation シチュエーションと同じ体験をしました。

ついでに言えば、卯の花の匂う垣根に と歌われていますが、本当は卯の花は香りがない。
実際、画像のウツギは確めてみましたが、何の香りもしません。
「夏は来ぬ」の作詞者、佐々木信綱のミスだったかと言えば、そうではないという主張もあります。

  青丹よし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり  万葉集巻三328,小野老

「夏は来ぬ」も同様に、実際には匂っていなくとも、匂うがごとく咲き誇っている という表現が昔からある――それが佐々木信綱の趣旨だと言うのですが、さてどうでしょうか。

しかし、先だって夕刻に散歩した時、角を曲がった折に何だろうこの香りは?と思いました。
そこには卯の花が咲いていました。
風の穏やかな湿度の高い夕暮れでした。

おや?ウツギの香りなのかなと一瞬思いましたが、ウツギの隣にはハコネウツギが咲いていました。
ハコネウツギの香りかもしれません。
近くにトベラや野茨の白い花も咲いています。どちらも良い香りがします。
やはりウツギの香りではなかった、これが結論です。

ところがハコネウツギの他にも香りが高いウツギもあります。梅の花を豪華にしたようなバイカウツギならば良い香りが周囲に漂います。
信綱が歌ったウツギの垣根はどのようなものだったのか、それが判然としないので、この歌詞は謎だとしか言いようがありません。

蛇足  --4月の花札 藤にホトトギス
            4月
花札では4月の花はウツギではなくフジです。藤の方がビジュアルだから選ばれたのでしょう。
今、山野では藤の花が見ごろになっています。そして4月であることを示しているのがホトトギス。
ぜったいホトトギスには見えない奇妙な鳥ですが、ホトトギスを見たことのある人はほとんどいませんから、これで通用したのでしょう。
ホトトギスの背景にあるのが赤い下弦の月。有明の月であり三日月ではありません。するとこのデザインは百人一首81番を踏まえたものだと考えられ、なかなか高尚なデザインです。

 

★トマト塩麹を作ってみた

トマト塩麹
   塩麴に加える水をトマトに置き換えたもの

市販の塩麴を見ると、麹粒が残っているものと、液体の塩麴とがあります。

今回、直販店で購入した生米麹 200g に水少々を加えて、ミキサーにかけてドロドロ状にした麹を使いました。
同じく直販店の小型トマト1袋。ヘタを取り除き、これもミキサーで粉砕。
塩は50g 。

つまり、米麹、トマト、塩、水少々を混ぜただけです。
消毒した保存容器に入れ、常温で1日置いた後、冷蔵庫で1週間寝かせればできあがり。
途中、毎日1回は容器の中を清潔なスプーンなどでかき混ぜて、均一な発酵を心掛ける。

使い方は普通の塩麴と全く同じで、鶏肉や豚肉、牛肉、魚などの味が一段階昇格します。
でも、せっかくトマトを使ったのですから、ドレッシング代わりに使うのが良いと思います。

サラダに少々そのままかけまわしてドレッシングがわり。
ちょっとしょっぱいならば、オリーブオイルを加えれば本格派。
サラダにひと手間加え、ひと口大に切ったクリームチーズやバジルの葉を加えれば見た目もきれいで、食欲をそそります。

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         ソラマメは丸ごと焼くに限る
ソラマメ

路地物ソラマメが旬の時期を迎えています。
何有荘でも収穫していますし、お使い物で大量にいただくこともあります。

一番らくちんな食べ方は丸焼きです。
ソラマメを軽く洗ってから、両端を切り落とし、魚焼きグリルで焼くだけです。

ソラマメの新鮮さ、大きさにもよりますが、両面焼きグリル、強火で6分でOK。
表面に焼き焦げが少しつく程度で、中身はじゅうぶんに蒸しあがっています。
心配ならば、上から楊枝を刺してみれば出来上がったかどうか、確認できます。

アチッチと言いながな皮をむいて食べます。
やめられない、止まらない状態で、パクパク頂いています。
もちろん、塩など振らないで、ソラマメの味、そのものを楽しんでいます。


 

★発酵トマトを作ってみた

 発酵トマト
          二日もすれば発泡してくる    

最近のトマトはすごく甘い。
フルーツトマトなんて名前のトマトは、野菜というよりスウィーツに近い感じがします。
そのトマトを1袋買い、ヘタを取り、軽く乾拭きしてミキサーにかけます。
皮に居ついている菌を使いますから、乾拭きです。

発酵促進のため、更に砂糖大スプーン1、塩小1/2 を加え、胡椒少々を加えて攪拌密閉。
容器はきちんと消毒しておかないとカビてしまいます。焼酎消毒でOK。

ここで酢を加える人がいますが、それはお好みです。
ドロッとしすぎている場合は、湯冷ましを適量加えてください。

室温で2~3日。それ以後は冷蔵庫保管。
そう簡単には、トマト酒にはなりませんね。
しかし発泡しているので醗酵していることは確かです。

さわやかで甘いトマトジュース、ドロッとしているならば甘いトマトピューレって感じでしょうか。
冷やした炭酸水で割って飲むのがお勧めです。

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先だって、炊飯器の保温機能を使って、麹の拡大再生産 ができないかという相談がありました。
市販の麹を増やす方法を“共麹 トモコウジ”といいます。
ずいぶん前に、電気こたつを使って作ったことがありますが、面倒見が大変でした。

最近は手作りの方法も進化し、簡単になったようです。
以下のサイトは、読んでみるのに値します。

http://www.bonnoutaisan.com/entry/2016/04/22/150000
https://cookpad.com/recipe/2886474

また試してみるか、という気になりました。


 

★シャトルシェフでひきわり納豆つくり

納豆
  画像は光の加減で一部黒味がちですが、実物は全体にうっすらと白くなっています

最近まで納豆作りは、猫用のホットカーペットと発泡スチロール箱で保温して作っていましたが、最近はシャトルシェフという真空保温調理器を利用して作っています。
その方がずっと簡単でした。

大豆は北海道産の小粒大豆のスズマルを使ったこともあります。
乾燥大豆のスズマルは本当に小さくて、なんか大豆らしい味がはっきりしません。
それで普通の大豆を使うようになりました。
大豆の味がしっかりして、おいしい納豆になりました。

それで満足していたのですが、今度はひきわり納豆が食べたくなりました。
普通、ひきわりは大豆を炒ってからミキサーなどで砕いてから蒸すのですが、それはちょっと面倒なので、蒸しあがった大豆を野菜チョッパーを使ってひきわり風にしてから作ります。

順にお話ししましょう。
1.乾燥大豆を3倍の水で一晩おいて戻し、ザルにあけて濡れ布巾をかぶせて
  さらに一昼夜おくと  発芽大豆になります。その間、何回か大豆に水を通します。

2.圧力鍋で大豆を蒸します。煮るよりも大豆の栄養価が落ちません。

3.圧力ピンが下がったら、アリゲーターの野菜チョッパーでひきわり風にします。
  全部ひきわり風にすると時間を食うので当然、大豆の温度が下がります。

4.それは不都合なので、耐熱容器に入れてレンチンで再加熱します。

5.その間、市販納豆を大匙1ぐらい小鉢にとってかき混ぜ粘り気をだします。
  そこへ熱湯を注ぎ、納豆菌液を作ります。
  網杓子を使って納豆菌液だけを再加熱したひきわり風大豆に万遍なくかけまわします。
  最近はそれも面倒になり、市販納豆ごとかけまわしてしまいます。

6.100均で購入した水切り付きタッパーに素早く大豆を入れます。
  温度が下がらぬうちに手早く処理するのが雑菌対策上、大切です。
  厚さ3cm程度などにこだわらない。5cmでも8cmでも大丈夫です。

7.シャトルシェフの内釜は熱湯で暖めておきます。
  熱湯を捨て、タッパーを入れ、簀の子を載せ、布巾をかぶせてフタをして24時間。
  大豆の表面がうっすら白くなれば、それで出来上がりです。
  室温が寒い時期は内釜と外釜の間にホッカイロなど入れて40℃ぐらいの温度を保つ工夫が
  必要かもしれません。

8.タッパーの蓋をして冷蔵庫で1~2日間の追熟。その後は冷凍庫保管も可能です。

市販の納豆は様々あり、それぞれ、おいしい工夫がされれています。
でも大豆の味よりも、添付のタレに秘密があるように思えます。
たぶん、化学調味料が添加されているのではないかと疑ってしまいます。

良い大豆は蒸しあがると甘味があってとてもおいしい。それで作る納豆がタレの力を借りなくともおいしいのは当然です。
いろいろな大豆で納豆を作るのは楽しみです。青大豆でも黒大豆でも納豆になります。
納豆菌を得るための市販の納豆も、好みの納豆菌を得るためにいろいろ変えてみるのもオモシロイと思います。

 

★菖蒲(あやめ)の花が咲いた

菖蒲
     目立たない花が咲くのが昔ながらの菖蒲(あやめ)

菖蒲はショウブと読むのか、アヤメが正しいのか、難しい。
菖蒲 ショウブ は音読みで中国語由来。アヤメが和語。
万葉集の時代、“安夜女具佐 アヤメグサ” といえば画像のアヤメでした。

根や茎に芳香があり、それが邪気を払うと信じられ、小さなくす玉や髪飾りにする習慣がありました。
京都三大祭りの葵祭はカンアオイという目立たぬ花、正確にはカンアオインの葉で飾り付けたのと同様に、端午の節句には目立たぬアヤメの茎葉が使われたのでした。
髪飾りの花と言えば、ハイビスカスのような派手な花を思い浮かべる現代人とは美的感覚が少しちがうようです。

天照大神(アマテラスオオミカミ)が天の岩戸に隠れて世界が暗闇に包まれた時、アメノウズメがストリップまがいのダンスで大神をおびき寄せた、そのスタイルは頭にカズラの髪飾りでした。
花の髪飾りではないのが、神話の時代からの伝統です。

画像のアヤメは水辺に咲きます。
同じく水辺に生え、紫色のきれいな花を咲かせるのがカキツバタ(杜若、燕子花)。尾形光琳の国宝「燕子花図(かきつばたず)」を一番下に示しておきました。
だれが見ても別物だと区別できるのに、甲乙つけがたく、区別できないことを、いずれがアヤメかカキツバタ、というのはなぜでしょうか。

この慣用語句の元歌は、
     五月雨(さみだれ)に 沼の石垣水こえて いずれかあやめ 引きぞわづらふ 
という源三位頼政の歌です。

ヌエという妖怪、猿顔で、胴体は狸に似て、手足には虎の爪があり、尾は蛇のような姿をして宮中を煩わせていたそうですから、今でいうキメラ。その正体不明の化け物を退治したのが源頼政。
そのご褒美に、日ごろから思いを寄せていた上皇の侍女、菖蒲御前との婚姻を許される。
ところが上皇は意地悪で、菖蒲御前と同じ年頃で同じ服装をした美女をそろえ、その中で誰が菖蒲御前か言い当てたならば、その結婚を許そうとという。

切羽詰まった頼政が思わず口にしたのが、上記の歌。
その歌に思わず頬を染めたのが菖蒲御前。それを見た頼政がみごと菖蒲御前を言い当ててメデタシ、メデタシ。

五月雨の増水の際はどちらも水辺のアヤメとカキツバタは葉先しか出ていないので判別が難しいという意味です。カキツバタの花が咲いていれば誰だってすぐ判別できる。だからこの歌は本人を良く知らないので、葉先だけではよくわからないと正直な心をうたったものでしょう

ところが、いつしか湿性のアヤメは陸生のハナアヤメと混同されるようになり、先の慣用句は花の違いを区別するのは難しい、花の優劣は決めがたい、という意味になってしまいました。
今では陸生のハナアヤメが単にアヤメと称され、湿性の昔ながらのアヤメは「葉っぱのアヤメ」と主客転倒し、江戸時代からはハナショウブが大流行して、何が何だか分からなくなってしまいました。

ちょっと見では区別できない花を区別するコツは、ここというポイントを押さえることです。
水辺の本物の菖蒲は画像のように葉っぱだらけ。葉の中央に葉脈があり、それが剣を思わせる。
アヤメは陸生で、花は紫色。花びらの付け根に複雑に交差したアヤメ模様。
カキツバタは水生で、花は濃紫。花びらの中心に白い模様が一筋。葉はのっぺり。

ハナショウブや最近はやりのジャーマンアイリス、ダッチアイリスについてはまた別の機会に。
一つひとつ、確実に覚えていくのが早道です。
10301_2_1.jpg
      カキツバタは濃紫一色

 
 

★意外に簡単、黒ニンニクを作ってみた

黒ニンニク
   左=皮をむいた黒ニンニク大小2片  右=房ごとに分けて作った

ネイチャーセンターの知人に依頼され、何回か田舎暮らしを楽しむ趣旨の駄文をセンターの機関紙に連載しました。
もちろん原稿料などありませんから、気を遣った知人が黒ニンニクを「差し入れがあったから横流しです」と差し入れてくれました。

話には聞いていましたが食べるのは初めてです。
ニンニク特有のツンとした味わいと臭いがなく、目を閉じて知らずに食べればニンニクだと気づかないかもしれません。
しっとりした食感で意外にもほのかに甘味があります。干しプルーンのようだと表現する人がいますが、干しプルーンよりも柔らかくておいしい。美味です。

気に入ったのでさっそく真似して作ってみました。
材料はニンニクのみ。中国産が安くて魅力的だがちょっとね。残留農薬などが心配です。
やはり青森産の大型ニンニクが最高でしょう。これを房ごとにバラして調理しました。

用具は炊飯器。保温で10~14日すればできあがり。今回は9日目で引き上げました。
その間、室内はニンニクの独特の臭いが立ち込めます。
たぶん家族からヒンシュクを買うにちがいありません。
それで二日目からは炊飯器は屋外に移して保温し続けました。

こんなに長期間保温し続けたことないので、大丈夫かと心配になりましたが大丈夫でした。
電気代も1日24時間で数十円程度のようです。
引き上げて冷蔵庫保管にしても、さらに熟成が進むような気がします。

問題は炊飯器が何日もニンニクに占拠されてしまう事。
何有荘では炊飯器を買い替えた時、古い炊飯器を捨てないでおいたので、それを利用。
しかし、内釜はニンニクのアクだか焦げだかがこびりついており、臭いも消えません。
内釜とフタはしっかり洗って乾燥させ、外側もウェットティシュできれいに拭いておきました。
これで黒ニンニクを作った痕跡はほぼなくなりました。

ニンニクをただ炊飯器で保温し続けるだけなのに、丸のままか房に分けるか、ザルにのせるか内釜に直接か、何日保温するかなど作り手によって流儀が違います。

今回はスチールザルに小分けして房にしたニンニクをバラバラに積み重ね、一番上にペーパータオルを内釜の側面に当たらぬようにかぶせて保温し続けました。

まだ新ニンニクの季節ではないのに、それでも結構、水分が内釜にたまり落ちます。
その水たまりにニンニクが直接当たらぬようにと脚のあるザルにのせたわけです。
ペーパータオルを上に置いたのは水分が過剰に蒸発して乾燥しすぎないようにとの配慮です。

アメリカ国立がん研究所の研究によれば、がん予防の食物のチャンピオンはニンニクです。
エジプトのピラミッドを作った労働力の根源はニンニクだとも言われています。
そのニンニクのエネルギーを最大限生かすのは生より加熱調理だそうです。
すると黒ニンニクは、もしかしたら史上最高の食品かもしれませんね。


  

★五月、危険な美しい野草の花、二題

キツネノボタン クサノオウ
      左=キツネノボタン  右=クサノオウ

野山に出て花を摘むなんて、大人になればほとんどしないけれど
子どもは「ワー、きれいな花だ」と言って摘むかもしれません。
大人だって、美しい野草を見れば自宅に飾ろうなんて思うかもしれません。

子どもに人気があるのがキツネノボタン(狐のボタン)
黄色のかわいい花が咲き、熟して種になるとトゲトゲのある丸い実ができます。
その実を「引っ付き虫」と言って、昔の子どもらは投げ合って楽しんだものでした。
その実の形状をコンペイトウに見立てて、コンペイトウ草ともいうそうですが、聞いたことはありません。

なお、「引っ付き虫」の元祖・家元はオナモミの実です。
アメリカセンダングサの実も勲章のようにくっつきます。
ヤエムグラの軸も粘ってくっつくので「引っ付き虫」と呼ぶ人もいました。

キツネノボタンの葉はヨモギに似ているので、誤まって採集される場合があります。
ヨモギは葉の裏や軸が白。こちらは若草色ですから容易に区別できます。

まさか食べる人はいないでしょうが、摘むときに手に着いた草の汁でひどくかぶれます。
その汁がついた手でお握りを食べれば、ひどいことになる人もいることでしょう。

一方、クサノオウはこちらに移住して初めて知りました。都会地では見かけません。
ヤマブキの咲く季節ですから、クサヤマブキと称してもおかしくない華麗な花です。

今日、毒草と呼ばれる種類の植物は江戸時代は薬草だったことが多い。
文字通り、毒にも薬にもなったのですが、西洋医学の発達ですたれました。

吹き出物をクサ(瘡)といい、クサノオウは吹き出物やイボ、タムシなどの治療に使われたようです。茎葉をちぎると、黄橙色の汁が出ます。それを利用しました。
それで、瘡の王 または 瘡の黄 でクサノオウ。
強力な薬草なので 草の王 など名前の由来は諸説あります。

千利休がおもてなしにヤブツバキを1輪だけ用意したというのは有名な話です。
それにあやかって、自宅にクサノオウ一輪飾ろうなんてと考えない方が良いでしょう。
手折った時の液汁に触れるとひどくかぶれます。

地元でも知らいない人の方が多くなりました。
特にお子さん連れで山野を歩く場合は、手を出さないように気を付けてください。


 
 

★五月、山菜の天ぷら

山菜天ぷら
       A=ドクダミ  B=ユキノシタ  C=柿の葉

新緑の季節となり、「山笑う」と表現されます。
山が若葉に覆われ若々しく、確かに山が元気に笑っているように見えます。

そんな季節になると何有荘の庭の雑草もまた元気にのびやかに育ちます。
困った、困ったと嘆いていても解決にはなりません。
そんな時は気分転換に食べてしまいます。

今回は画像のように、ドクダミとユキノシタ。柿の葉はついでのおまけ。
ドクダミは刈ると独特の臭気があり、とても食べる気にはなりませんが、天ぷらにすると臭気はほとんど気になりません。ドクダミだなと気づく程度です。

ユキノシタは大きくなりすぎた葉ではなく、若くて中小の葉を選びます。
葉には産毛がモコモコ付いていますが、天ぷらにしてしまえば全く気になりません。

柿の葉は昔から「柿の葉寿司」や「柿の葉茶」などに利用されています。
若い柿の葉は天ぷらにしてもおいしい。
スジなどなく苦みもなく、癖のない味で、ほのかに甘味があります。

画像のように今回の天ぷらは薄茶色っぽく、見栄えが地味でした。
華やかにするために、別皿にニンジンやエビ、キヌサヤの天ぷらを用意しました。画像なし。

藤の花が今を盛りと咲いていますが、花穂の天ぷらも華やかでオツな味です。
アザミやツツジの花の天ぷらを出す店もあります。
スギナだって天ぷらにする人がいます。

ま、ともあれ、本日も好天で夏日だとか。
本日のお昼は野草の天ぷらに冷やしソーメンで大満足でした。


 
 

★昨日は菖蒲とヨモギのお風呂

菖蒲ヨモギ風呂

昨日は5月5日。端午の節句。
端午とは旧暦五月の最初の午(ウマ)の日という意味ですが、新暦となり、端午のゴと五月のゴ、五日のゴつながりで、この日が無理やり端午の節句になりました。
それで正式には端午の節句ではなく、こどもの日です。

昔、江戸時代の頃、端午の節句には菖蒲湯に入る習慣がありました。
前日から菖蒲とヨモギを軒先に吊るし、邪気払いをしてその菖蒲とヨモギを風呂に入れて薬草湯としたものです。
ちょうどその時節は梅雨の湿った季節ですから、体調不良を菖蒲湯で立て直すという意味があったのでしょう。

最近まで、菖蒲湯用の菖蒲がスーパーなどで販売されていましたが今年は売っていませんでした。
それで近くで菖蒲を採集してきました。
夷隅川河口部に広がる湿地帯には菖蒲が自生している場所が意外にあるものです。

菖蒲は地下茎で増えます。その地下茎が一番香りが高い部分です。
だからなるべく地際で刈り取るのがコツです。
この香りが邪気を払う香りだと珍重されたのでしょう。
何とも言えない不思議な香りですが、不快なものではありません。
お湯に浸かっていると菖蒲からその香りが際立ちます。

ヨモギは日本の薬草の中では王者と言われるくらい効能のある野草ですから、菖蒲とヨモギの組み合わせは最強タッグみたいなものです。
つまり、菖蒲もヨモギも日本のハーブです。

しかし、惜しむらくは端午の節句は新暦5月5日ではなく、旧暦五月の初の午の日ですから、菖蒲の季節にはまだ早すぎます。
今年のカレンダーでいえば、旧暦五月皐月の初午は5月31日。
つまり、26日後が本来の端午の節句の日。1か月近く後が本来の日です。
その頃になれば菖蒲の香りはもっと強くなり、菖蒲の花が咲くころです。

もっとも、その花はおなじみの花菖蒲やアヤメ、カキツバタとは似ても似つかない地味な花です。
これらの花はアヤメ科の花ですが、菖蒲湯の菖蒲は里芋の近縁種ですから、水芭蕉の中心部のような地味なものです。
その時期になったら画像でアップするつもりです。

ちょっと早すぎる菖蒲湯ですが、季節の香りを少し楽しむことができました。