★はぐれミニトマト 


   温室替わりの風呂場にて

11月の末ころの話です。散歩の途中で何やら気になる植物が目の端に引っ掛かりました。
引き返してよくよく見てみれば、どうみてもミニトマトの苗です。
ガードレールの向こう側、溜池の急斜面の土手ですから、そこに誰かが植えたはずがありません。

可能性としては *トマトの種が風で飛んでここに落ちた。
          *だれかがトマトを運ぶ途中でここに落とした。
          *小鳥の糞に混じってここに落ちた。

どれもあまり現実的ではないので不思議です。
トマトかどうか、半信半疑で掘り起し、比較的温かな風呂場に置いて育ててきました。
風呂場は南に面して日がよく当たります。
窓ガラスはペアガラスですから冬の早朝でも室温は10℃を下回らず、窓際の少ないスペースを温室替わりにしているのです。

どうみても見慣れたミニトマトで、今月に入って黄色の花を咲かせました。
しめしめ、拾ってきた苗でミニトマトが食えるぞ――と思ったのは浅はかだったようです。
花は咲けども実はならない。

調べてみるとトマトは自家受粉だそうで、揺すってやるとかして受粉を促す必要があったようです。
虫がとまれば虫が受粉を媒介するし、停まった時の振動でも受粉するのに、虫も風もない室内だから結実しなかったらしい。
もう一つ考えられるのは栄養不足。トマトはかなり広く根を張りますが、小さなポットでヒョロヒョロ伸びているから、結実するだけの体力がないのかもしれません。

昔からジャングル風呂とまではいかないでも、風呂場に緑が欲しいなぁと思っていました。
結実はしないもののバスタブに浸りながら窓際の緑を眺めるのはなかなか良いものです。

  

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★きょうのお客さんはツグミ 

   
    やぼったいから、たぶんメスのツグミ

鳥の世界ではハデな姿で上手に歌を唄うのがオスで、メスはがいして目立たず、歌も唄わず地味な装いのことが多い。
これはメスにオスを選ぶ選択権があり、オスは選ばれようと必死だからです。

ツグミはオスメスの区別が難しく、(装いに大差なく)、しかも個体差が大きい鳥です。
それでも凛々しいオスは羽が赤っぽい茶色で端が黒く、胸は白で黒ドット模様のベストを着込んでいるのでオシャレです。
ある人が「三毛猫鳥を見た!!」と言っていたのは、たぶんダンディーなツグミのことだったのでしょう。
画像のように赤茶・黒・白の境界がはっきりせず、全体に灰色というか薄汚れた茶色の服を着ているのはまず間違いなくメスだと思います。

秋になるとやってきて桜の頃に去ってゆく冬の渡り鳥です。
何有荘にもたまに来ますが、広々とした冬枯れの田んぼが大好きです。
雑食性ですから、二番穂や地中の虫などを探して食べているのでしょう
チョンチョンと二本脚で少し飛んでは立ち止まって周囲を見渡し、またチョンチョンと飛ぶ姿が馬が跳ねているようだというので『鳥馬.チョウマ』という別名があります。

鳩の肉はフランスでは高級料理だそうです。日本では焼き鳥といえばツグミの時代がありました。
霞網(カスミアミ)という網を張って大量のツグミを捕獲していました。今は霞網も野鳥の焼き鳥も全面禁止です。
もう何十年も前ですがスズメの焼き鳥だと称してツグミを提供している店で食べたことがあります。
初めての経験でウマイかマズイか、よくわかりませんでした。
小骨が多く、もう一度食べたいと思うほどの味ではありません。
山登りの帰り、山奥の駅前の店での思い出です。

   旅づかれ つぐみ焼けしと 起さるる       皆吉 爽雨(ミナヨシソウウ 1902-83)

ニワトリをつぶすのは祝いの席のことで、日ごろ焼き鳥と言えばタダで捕まえてくる野鳥のことだった、そんな貧しい昔の山村の話です。

★やっとイチゴが咲いた 

庭で雑草化しているイチゴの花がようやく咲きました。
昨年より4週間遅れです。それだけ昨年来の寒さが厳しさかったのでしょう。
もう一つの理由は糠や生ごみ堆肥を昨年、あまり施さなかったことが響いたと思います。

肥料をやることをできるだけ控えて、地面の持つ力を最大限引き出す―――だなんて言っても、地面には収穫した以上の有機物を戻してやらねばただの収奪農業です。
自然栽培と称して何もしなければ地面が痩せてくるのは当然のことです。
やはり手抜きをすれば、それだけの結果しか得られません。

昨日、農産物直販所に大豆を買いに行きました。
そこで超巨大なイチゴがならんでおり、思わず声をあげてしまいました。
見たこともない巨大イチゴが贈答用にきれいに箱詰めされて1箱1700円。
一つひとつが里いもぐらいの大きさです。
暖房をかけた温室栽培で肥料たっぷり、手間暇かけて育てた「作品」でしょう。
これなら世界のどこに出しても高値で売れる、TPPも怖くはないと思います。

でもやっぱりどこかおかしいのじゃないか、と思ってしまうのです。
露地栽培で季節に合った作物を育てるのが一番安上がりでおいしいのではないか?
イチゴだって本当は4月、5月の作物なのに年末から売り出されて、その方が高く売れるのでしょうが重油代がかさみます。

その究極が野菜工場で、最近はLED照明、液肥栽培そして炭酸ガス濃度を高くして収穫量を上げ、回転率を高めるのだそうです。
狭いゲージに閉じ込められたブロイラー鶏を思い起こさせる栽培方法です。
この野菜工場を輸出産業に育てるのだとか何だとかTVが言っていました。
そんな未来はあまり歓迎したくありません。

  

★おからで料理二品 


  おから肉団子甘酢あんかけ        おから炒め煮 

今日も朝から晴れ。外気温は-1℃で、氷点下になるのは久しぶりです。
TVニュースでは東北・北海道方面は記録的寒さと積雪だと伝えていますが、何有荘の起床時の室温は18℃ありました。
昨日も晴れましたから、屋根が受け止める太陽熱を床下に取り込む暖房システムが活躍したおかげです。
ガス、石油、石炭、薪などを使わず、燃料費も不要。
昨日の太陽の暖かさだけで本日の室内暖房が大方まかなえるのはとてもうれしいことです。

さて、このごろ大豆から豆乳や豆腐を作っているので必然的に「おから」ができてしまいます。
自宅で大豆から作るおからは市販のおからとはひと味もふた味も違います。
市販品は「よくもまぁ絞ったもんだ」と感心するくらい豆乳の一滴も残っていませんが、自宅で作るとどう頑張って絞ってもおからに豆乳分が残ります。
だからしっとりしたおからになり、そこが市販品とは違うおからの秘密ではないかと思います。
夫婦二人で毎日“ままごと”のような暮らしをしており、今日はおから料理です。

◆おから炒め煮
おからと一緒に炒める材料は何でも良いのです。冷蔵庫の在庫一掃に最適です。
今回はニンジン、シイタケ、蓮根、イカ煮のゲソ、長ネギの青い部分を使いました。
これを適当にこまかく切りそろえてごま油大3でよく炒めます。
次におからを加え、焦がさないようによく炒めて油をなじませます。
味付けはイカ煮の煮汁を再利用。醤油、味醂を少々加えて、気長に水分を飛ばして炒め煮。
しっとりしたら出来上がりです。

◆おから肉団子甘酢あんかけ
材料は、おから、ひき肉、水でふやかしたパン粉、それにシイタケ、長ネギ、生姜のみじん切り。
醤油と砂糖少々、片栗粉、溶き卵。
これを全部まとめて、粘りが出るまでよくこねて団子にします。
片栗粉を薄くまぶして油で揚げます。
アンは、スープの素1/2、水1/2カップ、砂糖・酢・ケチャップ・醤油・酒各大2。
これを煮立たせて、そこへ揚げた団子を入れて全体に味をなじませます。
皿に盛り付け、あまったアンをかけ回して出来上がり。

 

★疱瘡(ホウソウ)神社(1)


  いすみ市下原862

日本には八百万(ヤオヨロズ)の神々がいるとかで、海の神様、山の神様など数限りない。
現代でも、トイレにはそれはそれはキレイな女神様がいるんやで、と評判になったりします。
福の神は歓迎しますが、貧乏神や疫病(ヤクビョウ)神はちょっと遠慮したい神様です。
ところがいすみ市には多くの疫病神を祀る神社があります。
表題の疱瘡神社もその一つです。

疱瘡と言っても最近の人はなじみがないかもしれません。
疱瘡は痘瘡(トウソウ)、あるいは天然痘とも言われ、史上最悪の流行病の一種でした。
免疫のない人がウイルスに接すると80%の人が発症し、致死率40%と言われています。

「瘡(カサ)発(イ)でて死(ミマカ)る者――身焼かれ、打たれ、砕(クダ)かるるが如(ゴト)し」--『日本書紀』
高熱を発した後、内臓を含む全身に発疹が起き、それが化膿して膿みただれ、激しい苦痛と高熱を伴う病気です。
聖徳太子の父君である用明天皇が在位3年で死去したのはこの病気と推察されています。
藤原不比等の息子四兄弟が相前後して死亡したのも九州・太宰府方面から流行り出した天然痘によるものでした。

有名人では独眼竜正宗といわれた伊達正宗。幼い頃に痘瘡を患い、治癒した後も片方の目は失明してしまいました。
徳川末期の孝明天皇は暗殺説が流れたほどの急死でしたが、天然痘と言われています。
最近TVで知りましたが、最後の会津藩主・松平容保(カタモリ)の正妻もそうでした。

身分の上下を問わず大流行し、多くの人々の命を奪い、治癒しても醜いカサブタの跡を残す病として全世界の人々に恐れられました。

予防法もなく、治療法もなく、すべては運頼み、神頼み。
ウイルスによって発症するという知識はないものの、流行病(ハヤリヤマイ)という認識はありました。
誰がはやらせるのか、それは疱瘡神だ、というのが当時の認識でした。

疫病神(疱瘡神)をたたきだせば良いのですが、失敗すれば一層ひどい目にあいかねません。
それで、あがめ奉(タテマツ)ることにしました。
お賽銭を差出し、食物を供え、頭を垂れて熱心に祈れば鎮まってくれる、見逃してくれる、他所の村に移ってくれると信じていたことでしょう。
疱瘡神を手厚くもてなせば、人々を憐み、疱瘡を収束させ、健康の神となってくれるという希望でした。

岬町長者から国吉方面へ向かい、嘉谷トンネルを過ぎて右側の小高い丘の上にこの疱瘡神社があります。

立派な建物ですから、それだけ地域の被害が大きかったのだろうと想像できます。

 

★手作りのテーブルセンター 

連れ合いさんは時おり手芸に没頭します。
今回出来上がったのはやや小さなテーブルセンター。
今あるセンターも手作りですが、長さがテーブルの端から端まであるので、対面4人掛けの時のセンターになっています。
ところがお客を含めて6人の時は、6人分のランチョンマットを置くとセンターが邪魔になってしまいます。
それで新しく、やや短めのテーブルセンターを作ろうと思ったようです。

パッチワークのテキストによれば『カードトリック』という正方形のデザインが基本で、それを8組作ってつなげ、周囲を『ボーダー』で飾れば出来上がりというわけです。

『カードトリック』とは4枚のカードが重なり合っているように見えるデザインです。
一番難しく、かつ楽しみなのはどの端(ハ)切れを合わせるかでしょう。
そこに本人の努力とセンスが現れてしまいます。
出来上がったセンターは贔屓(ヒイキ)目に見れば、まあまあ良くできています。

端切れはもう亡くなった母親の思い出の生地や買い求めた生地を使いました。
布草履を作るためにあちこちから協力してもらって集めた布地も役に立ちました。
なんでもかんでも捨ててしまうのはもったいないことで、パッチワークもまだ生かせる端切れをつづれ合わせたものでしょう。
うまく使えば素敵な品に再生します。

(なんでもため込んでしまうのも困ります。お互い様ですが…)

 

★三度目の雪 


     窓越しの雪景色

昨日は今シーズン三度目の雪でした。
三度も雪が降るのは房総ではとてもめずらしことです。
夕方にはやんでしまいましたから、子どもたちはがっかりでしょう。
夜半から気温が下がり続けましたから、朝、雨戸をあけるとそのまま雪景色でした。
子どもでなくとも、ワァ キレイダナァ と思います。
一面の枯葉色がすべて白で覆われており、朝日に輝いています。

風は冷たく手袋なしでは手がかじかみます。
カメラを持って散歩に行きましたが目ぼしい被写体はなく、早々に引き揚げました。

室内にいると、時折ゴーッという音が天上から聞こえてきます。
何かなと思って外へ出てみると、屋根の雪がずり落ちた音でした。
朝日に照らされて薄く積もった雪が溶かされ、自重で少しずつずり落ち、庭に落下します。
なるほど、こうやって雪の下敷きになってしまうのかと納得です。

わずか数センチの雪ですから身の危険はありませんが、分厚い雪の塊だったらひとたまりもないでしょう。
雪国の暮らしがほんの少し想像できた朝でした。

 

★ 「豆乳・白味噌・酒粕」 鍋 

これは『鍋』なのか『シチュー』なのか、何とも言えませんが和風なので『鍋』なんでしょう。
冷蔵庫の在庫一掃料理みたいなもので、具材は何でも良いのです。
ただ、肉や魚介類のたんぱく質系の具材が欲しい。今回は豚のスライスでした。
野菜は葉物と根菜があった方がいい。今回は小松菜、ジャガイモ、タマネギを使いました。

別に白味噌に限らず赤味噌でも良いのだけれど、「白」にこだわって白味噌にしました。
酒粕は味噌の半量以下にしないとしつこくなります。
豆乳で酒粕、白味噌をよく溶いてから使用します。
酒粕はなかなか崩れませんから事前に包丁を細かく入れておくと作業が楽です。

作り方は味噌汁と同じ。
出汁をとり、具材を煮て、適当なところで「豆乳・白味噌・酒粕」を溶いた液を投入してひと煮立ちしたら出来上がりですから超簡単な料理です。

白菜やキャベツ、生姜なども合います。キノコ類もおいしい。
緑色の葉物やサヤエンドウ、赤い色のニンジンやトマトが入ってもOKです。
だから鍋だかシチューだか、あるいは味噌汁の一種なのかわかりませんがコクがあっておいしい料理になります。

寒い夜はアツアツの料理が欲しいですね。
冷蔵庫の残り物もちょっと目先を変え、手法を変えるとおいしくいただけます。
たぶん栄養もたっぷりでしょう。

普段とちょっと違う味付けのポイントは酒粕にあります。
都会のスーパーでも今の時期は酒粕が売られていることでしょう。
これを一度に全部使うのは家庭料理では無理ですから、3cm四方ぐらいに小分けして冷凍保存しておけば一年中使えて便利です。

酒粕は煮ても焼いても漬物にも使えますが、一番簡単な利用法は煮物に使うことです。
酒粕のアルコール分は飛んでしまいますから問題はありません。
少々使ってみると違う世界が広がっていることにびっくりします。
せっかく日本に生まれて日本で生きているのですから、ありふれた食材である酒粕を使わない手はないと思っています。

 

★梅、花開く 

日当たりのよい場所の梅はすでに満開となっています。
普段は立春の頃には花開く梅も今年は開花が遅れており、2週間遅れでしょうか。
花芽が膨らんだばかりで、まだ当分咲きそうにもない梅の方が多く、今年は梅の咲く期間が長そうです。

名のある梅園に行くと、さまざまな品種名が木札になってぶら下がっていますがとても覚えきれません。あいかわらず紅梅、白梅ですましております。

通説では、遣唐使によって中国からもたらされた輸入花木といわれており、隋唐時代の中国では梅の花は美しくてかぐわしいので美人に例えられました。
日本でも中国スタイルが大流行した時代ですから、日本でも花と言えば桜ではなく、梅の花の時代でした。

梅を「ウメ」と読みますが、中国語ではメイmei、韓国語ではメmeですから、語頭は唇を閉じてmの発音です。
mが強調されればm’me。ムメ→ウメに変化したものでしょう。
「ウメ」は大和言葉ではなく、日本風になまった外来語そのものなのです。

では「梅=バイ」という読み方はどうなのでしょうか。
「愛媛」はアイヒメではなくエヒメと読むのを不思議に思ったことはありませんか。
アイ←→エ はしばしば交替します。
ダイコン→デーコン、~しなさい→しなせー、ないよ→ねーよ。

この特徴は日本語だけではありません。アテーナイ→アテネ、
レイン(雨)とライン(川)も綴りと発音が逆です。rain→レイン、Rhein→ライン
一方、bもmも唇を閉じ、清音か濁音かの違いですから、bとmもしばしば交替します。

二つ同時に変化すると、メイmei→バイbaiに変化します。
バイはメイが日本風になまった発音でした。

つまり「梅」を意味する大和言葉は存在しません。
外来語がそのままもう日本語として定着しています。
そして日本の早春を代表する花としてなくてはならない存在になりました。

弥生時代の遺跡から続々と梅の種が発見されていますから、「遣唐使が持ち込んだ」という通説は訂正されるべきですね。
渡来人が大挙して日本列島にやってきた弥生時代から日本にはおなじみの花木です。弥生人も梅干しを食べたのかと思うとほほえましくなります。

      梅一輪 一輪ほどの暖かさ       服部嵐雪

 

★蒼き狼の星-シリウス 


画像元→●

日月と五つの惑星を除き、天空で最も明るく輝く星は大犬座のシリウス。
オリオンの三ツ星を左下にたどると青白く輝く星が発見できます。それがシリウス。
画像のように、このシリウスと、オリオンの赤い星・ベテルギュース、小犬座のプロキオンを結ぶとシリウスを頂点とする逆三角形になり、これを “冬の大三角形” と言います。

大犬座、小犬座はギリシャ神話では狩人オリオンが連れている犬となっています。
ところがギリシャのみならずエジプト、西アジア、インド、中国、日本でも大犬座のシリウスを “犬星” もしくはそれと類似の名前で呼んでいるのは不思議なことです。
たとえば中国では “天狼星”、英語では”Dog Star” 

エジプトでは太陽が上がる直前に地平線上にシリウスが初めて見える日、それは夏至の頃だそうですが、その日を元旦とする太陽暦が何千年も前に使われていました。
毎年この頃からナイル川が増水し始め、やがて洪水となります。
洪水を前もって知るために貴重な指標がシリウスでした。この洪水は悲惨な厄災でしたが、恵みをもたらすものでもありました。
肥沃な土地を上流から運び込むので “エジプト文明はナイルの賜物”といわれています。

現在の太陽暦の祖形は古代エジプトの天文観測から生まれたものです。
クレオパトラに惚れたジュリアスシーザー(ユリウス カエサル)が、優れたエジプトカレンダーをローマに導入してヨーロッパの標準カレンダーになった(ユリウス暦)のですから、シリウスは太陽暦の大恩人と言えましょう。

さてシリウスの原意は「焼き焦がすもの」だから、シリウスと太陽が一緒に昇ったらどうなるでしょう。
夏至の頃、シリウス(Dog Star)が太陽と前後して昇るから夏は暑いのだと考えるのが英国人のようです。7月3日から8月11日までを英語で Dog Days といい、日本語に無理やり訳せば“夏の土用”でしょうか。
わたしたちはシリウスを冬の星、犬は雪が好きと思いますが、ところ変わればずいぶん変わるものです。

モンゴル民族は自らを “蒼い狼と白い牝鹿”の子孫と考えていました。
蒼い狼が星になればシリウスとなります。
そして「蒼い狼」を固有名詞として扱う時はチンギスハンのこととなります。

全天で最も明るい星シリウス。
もしも冬の夜空を眺める機会がありましたら、人類の歴史とともにあったシリウスをぜひ覚えて下さい。
なんだったら、あれが俺の星だぁ、と宣言してもいいかもしれませんね。