◆万木(マンギ)と大多喜(オオタキ)の話 


 左=天守型の万木城展望台  右=大多喜城の復元天守閣

万木城はいすみ市夷隅(イスミ)町にある戦国時代の武将・上総土岐氏の居城です。
夷隅川を外堀とし、高台に築かれた城で、万喜城、あるいは万騎城と縁起の良い名前、強そうな名前で呼ばれていました。

万木城からは西へ直線で約8km、夷隅川をさかのぼると夷隅郡大多喜町となります。
ここに大多喜城(里見家重臣正木氏)があり、夷隅川沿いのこの二つ城は長い間ライバル関係で激しい戦いを続けていました。
共に天をいただかず――不倶戴天の敵として互いに親族を殺し殺され、領地を奪い奪われた深い恨みをいだいていました。船子や刈谷の地が合戦の舞台です。

戦国末期、秀吉に屈服するのを拒否した関東の雄・北条氏の配下にあった房総の各氏族は小田原城に駆けつけました。万木城主・土岐氏も配下の武将を小田原に送ります。
その手薄になった房総半島になだれ込んだのが本多忠勝を筆頭とする徳川勢で、万木城もアッという間に落城します。
落城悲話について以前に2本アップしてあります。
       ●→お福様  ●→狐火

当時、里見氏は房総半島南部の安房国を拠点とし、上総国南部にまで進出しており、北条氏とは房総の支配権をめぐって対立しておりました。秀吉の北条攻めでは当然のことながら秀吉側につきました。ところが本多忠勝はいわば同盟軍である里見氏配下の大多喜城も攻略してしまいます。

里見氏の動き方に野心を見たとか、秀吉の幕閣の権力争いのとばっちりだとか推測されています。秀吉から見て里見氏は危険人物とみなされ、上総の土地は召し上げられて安房一国に封じ込められることになります。
結果として大多喜と万木の死闘もいわばコップの中の争い。双方とも天下統一の大波にあっけなくさらわれてしまいました。

房総半島占領軍総司令官である本多忠勝が、「兵糧が不足しているから送ってくれ」と秀吉側近に送った書状が残っています。この書状が万木城発であることから、万木城の建物群は落城に際して一部焼失したものの主要部は残り、ここに総司令部が置かれたという説が最近有力になっています。

やがて秀吉によって家康は関東(江戸)に移封され、家康は房総支配のかなめとして忠勝を大多喜城主にします。里見氏に対するけん制であることは明らかでした。

忠勝は新大多喜城を築くことにします。というのも現在の城から北へ約1.5km離れた「根古屋」にあった旧大多喜城も万木城もあっという間に陥落したのですから防衛上の弱点があるのは明らかです。
新大多喜城は三方を夷隅川の深い渓谷が天然の外堀として取り囲み、背後は鬱蒼とした深い森ですから防衛に適した地形です。
忠勝は房総半島全体を巻き込む戦乱が再び起きた時の備えとして、籠城戦に耐えうる10万石にふさわしい強固な城を築いたのでした。戦国の勇者は地形を見る目も確かです。

旧大多喜城や万木城など当時の城は廃城となり、安房を除く房総半島全体が徳川家譜代と旗本の領地に細分化され、房総が江戸の脅威となる芽はすべてつぶされました。

さて大多喜は忠勝入城当時、小田木(オダギ)、または小田喜と呼ばれていました。
これを大多喜に改称したのは忠勝だろうと想像しています。
小→大、田→多(本多の多)、木→喜で、「本多氏の治める大きな喜びの土地」という縁起の良い名に変えました。
おそらく忠勝はこの地を上総第一の繁栄する城下町に育て、あわせて本多一族の弥栄(イヤサカ)を祈願する意図があってのことでしょう。

うがった見方をすると敵対者・土岐氏の居城が万喜城、万騎城と呼ばれていたことに対するあてつけと考えることもできます。
万喜に対して大多喜です。
万喜は滅びたじゃないか、悲しいだろう、「喜」でなく「木」にしろ――そんな圧力が万木地区の住民に加えられたのではないかと想像しています。

平成の世になり、夷隅郡の大多喜町を含む五つの町の合併話がありました。2005年、夷隅町・岬町・大原町の三つの町だけが合併して「いすみ市」が誕生しました。
いすみ市は奇しくも四百数十年前の土岐氏の旧領とほぼ重なります。
偶然でしょうね。戦国時代の遺恨が今日まで続いているわけがありません。

  

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★石垣鯛(イシガキダイ)をゲット 

 
  ウロコがボチボチ模様のこんな鯛です
  
大原の漁師さん“漁師工房 拓”へ朝早く起きて時々援漁に行っています。
仕掛けた網に付着したもろもろの雑物を網から外して、次の仕掛けのための準備を手伝う作業です。
      作業予定日はこちら→● 
      ちえぽんさんのレポートはこちら→● 

大部分が藻屑ですが、カニや巻貝、アカエイや魚が引っ掛かっていることもあります。
こんがらかった網から外すのが一苦労ですが、必ず外せるから面白い。
これらの雑物は援漁に来た人で山分けとなります。

この日は幸運なことに網に石垣鯛がからんでおり、それをいただきました。
スーパーなどでは売っておらず、釣りキチの間では有名な魚だそうです。
もちろん見るのも食べるのも初めてです。
焼き魚にすればおいしいと助言されましたが、連れ合いさんがさばいてくれました。


  左=お刺身 右=あら煮

期待を裏切ることなく、ウワサ通りのおいしさです。
刺身もあら煮も格別のおいしさなのはうま味成分が多いからでしょうか。
刺身はコリコリとした弾力もあってスーパーの高級マグロの影が薄くなります。
3枚におろした中骨を中心とするあら煮も出汁がしっかりと出て、身はホロホロでフンワリ。これまた出色です。
ブリなど脂肪分の多い魚のあら煮もおいしいのですが、脂身の少ない石垣鯛のあら煮はさっぱりしてうま味のあるお吸い物となり、高級感があります。

山分けを期待して援漁に行くわけではないけれど、おいしい魚介類が分配されると素直にうれしいですね。
藻屑だけの日もあります。そんな日でも奥様が出してくれるオニギリがとてもおいしい。
都会暮らしが長く、生産現場を何も知らずに生きてきましたから、藻屑を取りながらの世間話や苦労話、昔話がとてもおもしろい。
“猫の手”ぐらいにしか役に立ってないと思うものの「また来てください」と声をかけられるとその気になり、認められた気になります。
何歳になっても人から認められるとうれしいものです。

  
 

★発酵ぶどうジュースの造り方 

 
 左=ブドウ仕込んで二日目。 右=発酵してしまった梅ジュース

発酵ぶどうジュースって、いわゆる「ブドウ酒」です。
密造酒の嫌疑がかからぬよう「発酵ぶどうジュース」と表記しました。
ぶどうジュースを放置しておけばブドウ酒になってしまうので簡単です。
画像右の梅ジュースは夏の清涼飲料水として作ったのに、開封が遅れたから糖分の一部がアルコール発酵してしまいました。これじゃ梅酒です。

普通の梅酒は「青梅+氷砂糖+焼酎」で作りますから、最初からアルコール分があります。
梅ジュースは「青梅+氷砂糖」だけで作ります。浸透圧で梅からどんどんエキスが出てきて、クエン酸たっぷりのキリリとした甘酸っぱいジュースになります。
ところが放置している間に糖分からアルコールが勝手に生まれてしまったわけです。

ブドウ酒造りも基本はこれと同じで、世界で一番簡単な「お酒」造りです。
欧州じゃ若い娘さんがブドウを足で踏んでつぶして樽詰めするお祭りがあります。
それがかつての一番原始的な方法だったのでしょうね。

わたしの方法もほぼ同じです。
わたしの足じゃ飲む気にもなれません。だからポテトマッシャーを使います。
では順番にお話ししましょう。

◆手作りワインの作り方
 1.ブドウを摘む。取り残されたしなびたブドウもいくつか摘む。
   樹上で干しブドウ状態になったブドウは糖度が高く貴重です。
 2.水洗いせず、ゴミを除いて一粒ずつ広口瓶に入れていく。
   洗わないのはブドウの皮表面に着いている発酵菌を利用するためです。
   広口瓶は事前に清潔にしておくのは言うまでもありません。
 3.時々上からポテトマッシュヤーでよくつぶす。
   そんなに完璧につぶさなくとも大丈夫です。
 4.コバエなどの侵入を防ぐためストッキングタイプのゴミネットをかぶせ、
   その上から軽くふたを閉め、時々は開封して様子を見てやりましょう。
   ブクブク発酵している様子を見るのは楽しいものです。
   2週間もすれば出来上がりです。
 5.ザルで濾し、さらにキッチンタオルで濾し、しゃれたビンに詰めれば素敵です。
   長期保存のためには「火入れ」を行って発酵をとめますが、
   すぐ飲み終わっちゃいますから「生ブドウ酒」のまま冷やして飲むのがお勧めです。

ブドウの糖度が低い場合は砂糖を加えるのは邪道ではありません。アルコール度数を高める時に砂糖添加はよくある方法です。
でも糖度の高いブドウを使えば砂糖なしで「完全無添加、オリジナルブドウ酒」が手作りできます。

知り合いの農家さんの庭のボロボロになったブドウを無料で頂きました。
スーパーのブドウでも糖度が高ければ発酵菌添加なしでもうまくいくんじゃないかと思います。(発酵菌は東○ハンズで購入可能)
梅ジュースの場合、洗った梅を使ったのに発酵しちゃったのは空中の発酵菌をキャッチしてしまったからだと思います。
それが天の采配だったのでしょう。神様からのプレゼントです。

ちなみにこの発酵菌とは酵母菌ですから、その気になればそれでパン造りに使えます。

  

★白い鈴虫 

 
  左=脱皮直後のオス   右=脱皮直後のメス

何有荘では今を盛りに鈴虫が鳴いています。
夜とは限らず、気が向くと昼間でもリーーン リーンとやや鋭い音を響かせています。
世話する必要上部屋の片隅に置いてあるので煩いくらいで、本来はやはり庭に放ち、庭から聞こえてくる方が風情があります。
そうすればいいのですが、卵を産ませてまた来年もと思うと管理のしやすい室内保管にならざるをえません。
ひょんなきっかけからスズムシを飼いはじめて10余年になり、今年もいろいろな方にお分けすることができました。鳴いているよと報告を受けるとうれしくなります。

画像のように白い鈴虫を発見したら、それは脱皮直後の姿です。
オスメスとも横に脱ぎ捨てた抜け殻が映っています。
セミの脱皮を見たことがありますが、やはり神秘的な白い色をしています。
ところが蝶の脱皮は初めから成虫の色合いで殻を破って出てきます。

だから脱皮直後はどれも白いというわけではない。その違いはなぜなのか、どのような戦略目標があってそのような差が生まれるのか、よくわかりません。
白い鈴虫もやがて徐々に色合いが濃くなり、数時間後には他の仲間たちと区別がつかなくなります。

それにしても、抜け殻をよく見ると長い触角さえも残っています。関節だらけの脚もそのまま抜け殻になっており、どうやって抜け出るのか不思議ですね。
抜け殻はやがて本人や他の連中の餌になってしまい喰い尽くされてしまって残りません。

草の露でも吸って生きているのかと思いきや、実は雑食性でかなり獰猛な昆虫です。
エサはキュウリやナスなど植物性だけだと共食いを始めてしまいます。たんぱく質が必要なのです。
煮干しでも鰹節でも良いのですが、管理のしやすい「スズムシの餌」なるものを購入しタンパク源としています。
水分は野菜から取っているので特別に水場など必要ありません。ただ、過乾燥には弱いので飼育箱を適当に湿気を帯びさせるなど注意が必要です。

庭で鳴いているのはエンマ、ツヅレサセ、オカメコオロギなどです。コオロギは強いですね。都会でも鳴いています。
わずかですが近辺の草むらではスズムシやマツムシも鳴いています。
ガチャガチャのクツワムシは全く姿を消してしまいました。

やがてカネタタキが鳴きだすと秋も深まったという印象になります。
連日の熱帯夜ですから、今年はカネタタキの出番は遅れるのでしょうか。

  

★ハーブの水栽培 

 
   このバジルは1週間目ぐらいかな

最近は都会のスーパーでも簡単にハーブ類が手に入るようになりました。
なかなか全部は使い切れず、冷蔵庫に保管してからゴミ箱行き、ということもあるのではないでしょうか。
ハーブ類は丈夫ですから、たいていは水栽培ができます。
バジル、オレガノ、ミント、クレソン、レモングラスなどが簡単です。

水栽培のポイントは
 1.茎の下部を鋭いハサミかカッターですっぱりと斜めに切り落とす。
 2.水が濁らぬようにこまめに取り換える。できれば毎日が良い。
 3.葉が水に浸らぬように下の方の葉は落とす。

水栽培がうまくいかない理由は水の吸い上げが悪いから。切り口の細胞がグチャグチャにならぬようにすっぱり切り落とすのが大事です。
雑菌が水の中で増えると弱ります。水が濁っているなど論外。雑菌・腐敗菌は眼に見えませんから、きれいな水に見えても新鮮な水に取り換えます。水道水でOK。
葉が水に浸りっぱなしだとそこから腐敗が始まります。そうならぬようにして下さい。

画像程度に根が増えたならポットに植え替えることも可能です。
ちょっと根が出たばかりだと、植え替えの衝撃で根が傷み失敗することがあります。

もちろん最初からさし穂で増やせば増えるのですが、画像のバジルはキッチンに置いてあります。調理の時に手を伸ばせばチョイチョイと葉を摘まめます。
刺し穂はベランダとか庭で行うもので、キッチンでするものではありません。
水栽培は根の状態が毎日観察できるので、それがまた楽しみになります

こうして春先に100円で購入したバジルを12月まで利用し続けます。
翌春まで延命させ、周年利用できるようにチャレンジしてきましたが、12月になるとどうしても弱ってきてしまいます。
1年草を2年間も生き延びさせるのはやはり無理なのでしょう。
というわけで年末年始だけはフレッシュバジル無しの生活となりますが、さしあたってはバジルに不自由はしていません。

  

★鹹水(カンスイ)の鉱泉 


  左=ペンションガジュマル  右=ワイルドキッズキャンプ場

地中から湧き出る塩水(化石海水)を鹹水といいます。
いすみ市では農民にとって昔から困りものでしたが、これを人々は資源として利用し始めたことを前回、前々回に述べました。
しかし考えてみれば地下から吹き出す飲用にはならぬ水を、日本人は大昔から利用してきました。そうです、温泉・鉱泉です。

千葉県で一番高い山は408mですから、千葉県は山奥の風情のある温泉地帯のイメージはありません。
火山地帯が地下にあるわけでもなく、歓楽街で有名な場所もありません。
でも南関東ガス田の真上にある千葉県は温泉・鉱泉の数からいえば日本屈指の多さだそうです。

いすみ市は農村・漁村地区ですから温泉のイメージはさらさらないのですが、それでも二つの天然鉱泉があります。(日帰り入浴には事前に℡予約が必要)
   岬町中原鉱泉――“ペンション ガジュマル”――ヨード湯、500円
   岬町和泉鉱泉――“ワイルドキッズキャンプ場”― ヨード湯、500円

以前は市の“ふれあい会館”で市野々から鉱泉水を運んで市民に提供していました。
市営の温泉公衆浴場というか、だれでも利用できたのですが、行政改革・事業仕分けの影響なのでしょうか、週3日だけ水道水による開業になってしまいました。

川崎や勤務地があった東京大田区には公衆浴場が減ったとはいえまだ数多く残っています。いすみ市同様のヨード湯で、中には遠くから人が集まる立派な施設もあります。
よく出かけた箱根には、ホテル・旅館とは別に地域が管理する“共同浴場”があり、ハイキングの後でよく利用させてもらいました。
いすみ市にヨード湯の銭湯・公衆浴場が一か所もないのはとても残念なことです。
周辺の自治体にある施設に行けばいいだけの話ですがね。

いすみ市の鹹水は20℃位ですから加熱しなければなりません。
問題は加熱費用ですね。だから上記施設でも入湯時間帯は限られています。

シロウト考えの思いつきですが
鹹水と一緒に吹き出す天然ガスは使えないのでしょうか。うまく利用する方法はないものでしょうか。
太陽熱で鹹水を温めるのはどうですか。いすみ市は太陽がいっぱいです。
あるいはごみ焼却施設の排熱利用はどうでしょうか。川崎市では温水プールが併設されています。

全国のゴミ焼却場(クリーンセンター)は約1400ヶ所。そのうち余熱を使った発電設備があるのは20%強の300ヶ所くらい。もしも1400ヶ所すべてで発電すれば原発10基分に相当すると計算した人がいました。
利用可能なエネルギーがいたずらに空中に放出されているのはモッタイナイ話です。

  

★スクナカボチャのチーズ焼き 

 
      長さ約50cmにもなりました

スクナカボチャとは飛騨高山地方特産で、まるでヘチマみたいな形のカボチャです。
これも知人から分けていただいた苗で、一応の解説は聞いていたはずなのにすっかり忘れていました。
雑草の中で大きくなり、実はつけたものの丸くなく、見たこともない変な形ですから生育不良かと一瞬思いました。
改めて知人に尋ねると、そういうカボチャなのだそうです。

輪切りにしてみると確かにカボチャです。
皮は薄く、むく気になれば簡単に剥けます。調理法は普通のカボチャ同様だそうで、糖度が高いから煮物が良いと聞きました。

とりあえず酒の肴にと一皿作ってみました。

◆スクナカボチャ名無しのレシピ
 1.スクナカボチャの皮をむき、ワタものぞいてスライス。
 2.ベーコンと一緒によく炒める。軽く塩コショウ。
 3.耐熱容器に移しトマト、チーズ、バジルを載せてチン

まぁ要するにピザのトッピング感覚の料理です。
食べてみるとあたり前ですが、ベーコンポテトも違いますし、ベーコンカボチャとも違うでしょう。
ベーコンカボチャなど食べたこともないのでただの印象です。
でもこんな料理があっても良いなと思いました。

カボチャはしっかり炒めるか、チンしてから炒めるなどの工夫が必要です。
ミニトマトは半分に切った方が食べやすいでしょう。
ビールでも良いけれど、白ワインか、日本酒が合うと思います。
チーズは市販のとろけるチーズと地元の高秀牧場のチーズを使いました。
やはり地元の出来立てチーズは違いますね。

気を良くしたので、今度はお勧めの「煮物」を作ってみることにします。
それにしてもいろいろな野菜があるもんですね。
それを知っている人がいるから驚きです。
それが田舎暮らしのネットワークの中で何有荘にまでおこぼれが来るのがうれしい。

◆本日8月23日は旧暦の7月6日。今晩が昔ながらの七夕です。
 今日のうちに笹飾りをして星に願いをかけ、明日7日に川に流す風習でした。
 いすみ市では連日すばらしい夜空で、本来、旧暦でこそふさわしい行事なのです。
 南西の空には月,付近に火星・土星・スピカ(乙女座)の三角形も見えます。
 夜半を過ぎると月も落ち、満天の星空になる(はずです)。

 

★雑草の中で育った冬瓜(トウガン) 

 
   ラグビーボールほどの大きさ

知人が「ハグラウリの苗、要る?」というのでいただきました。
人様から寄せられる好意はどんな物でも断らないことにしています。
ところが育ってみるとハグラウリとは違うようです。こりゃ変だと調べ、知人にも問い合わせたら、「ごめん、トウガンだった」。

雑草の中でも冬瓜は育つ。たいていの野菜は育ちます。
もちろん、苗が幼い時は周囲の雑草は刈り払い、雑草に負けないようにしています。
刈り払った雑草は株元に敷いて株元を保護します。こうすると直射日光から株元が守られ、地中の水分が保たれ、雨脚が強い時の土の跳ね返りが防げます。
最初から順調だったわけではありません。
移植した当初はウリハムシがついてヨレヨレでした。
殺虫剤は使いたくない。ウリハムシを追い出して苗帽子をかぶせました。
どうやら定着して順調に育ち始めるとウリハムシも寄り付かなくなりなりました。
そうなると苗帽子は不要で、後は勝手に育ってもらいます。

冬瓜やスイカ、カボチャなど茎が地を這いまわる作物の場合、テキストによれば実ができたら実の下に敷き藁を敷けということが書いてありますが、雑草共生栽培ならば敷き藁の必要はありません。雑草の上にゴロンと置いておけば良いので楽ちんです。
今時、敷き藁もなかなか入手できませんしね。

ネット情報を見ると“よく耕して元肥と石灰分”だとか“孫ツルは摘芯しろ”などとウルサイことが書いてあります。
そんな面倒なことはしないでも立派に、健康に育ちました。
実が大きくなる野菜は多少なりとも肥料が必要ですから、活着してから生ごみ堆肥をやや多めに根元にばらまきました。雨が降らないので1週間に1度ぐらいは水をやりました。

専業農家ならいざ知らず、趣味で野菜を育てているのにマルチを敷いて育てることが推奨されていると気になります。
使い終わったマルチは自然界には戻らず、ゴミとして焼却処理せざるを得ません。
余分なCO2や有害物質を排出する農法は環境に悪く、不自然な気がします。

病虫害が出た時に、すぐ薬剤散布に頼るのもおかしな話です。
病虫害が出ないように健康に育てるのが基本じゃないですか。雑草栽培の場合、病虫害の発生率は低くなるという実感があります。
雑草の中の放任栽培、手抜き栽培なのに冬瓜も、スイカも、カボチャも病虫害が出ませんでした。
耕しもせず、雑草の上から生ごみ堆肥をばらまいただけの、そんな「手抜き畑」でも実が稔るから不思議です。自然の力は偉大だと思います。

まっ白な冬瓜が素手では扱えないことを初めて知りました。目に見えないような細かい針がびっしりとついていて痛い目に会いました。
ゴム手で表面をなでてやるとおだやかな緑色の表皮になります。

 
 

★草生栽培のナスはピッカピカ 

 
     たいして大きくはないが美しいナス

畑の通路部分の雑草を刈りこみました。刈りこんだ雑草はナスの株元に放り込みます。
この後、枯れた葉の分解を促進するために米糠をばら撒く予定です。
雑草+ヌカで“地上堆肥”とうそぶいています。
堆肥を作るために枯葉などを集める作業が面倒くさいので、“その場で堆肥“で済ませていますが、それでも畑の土は確実に向上しています。
支柱が刺さらないほど固い地面だったのに大分フカフカに近づきました。

ナスは種をプランターにまいて育て、苗の大きさになってから畑に移植しました。
“畑を耕して移植する“、”事前に肥料や石灰をまく“なんて面倒くさいことはしません。
苗が雑草に負けぬように、移植予定地の雑草は刈りこんでから地面に穴を開けて移植しました。実のなる野菜は肥料を必要としますので、まったくの無肥料ではなく、生ごみ堆肥など少々地上にばらまきました。

そしたら昨年のコスモスのこぼれ種からコスモスが伸びだし、正直困ったなぁと思いました。コスモスを移植するのは面倒だし、切り倒すのは忍び難い。
優柔不断のまま時が過ぎてナスよりも背丈が高くなり、どうなることかと思ったのですが、
意外とナスの調子が良いのです。

ハダニやカメムシなどの害虫が全くつかないのです。葉は大きくありませんが食い荒らされた跡がありません。実にも被害がなく全身ピッカピカです。
これには驚きました。
世の中には“コンパニオンプランツ”といって、共育ちさせるとどちらにも良い効果があるという植物があります。
「ナスにはネギ」と言われ、ネギもナスも良く育つそうですが、ナスにコスモスなんて聞いたことがありません。

科学的根拠は何もありませんが、コスモスとナスは相性が良い、というのが今年の現実です。たまたまなんでしょうかねぇ。不思議です。

何有荘の裏庭で育っているナスはカメムシなどがつきボロボロで、そうなると実も傷ついており、あまりおいしそうではありません。
やはり育つ場所のわずかな環境の差がナスの健康具合に作用し、虫がついたりつかなかったりするのでしょう。
裏庭は未分解の生ごみなどが埋まった土だったのが悪さをしたのではないかと思っています。

  

★花オクラはおいしい 


       左=大きな花      右=おひたし

花オクラとは、花を食用とするために品種改良されたオクラです。
オクラの花とそっくりですが巨大で、面積で3~4倍もあります。
知人がそのまた知人から頂き、どういうわけか何有荘に回ってきました。

食べる部分は花びらで、普通のオクラの花と較べるとやや肉厚の印象です。
いつものように三杯酢でいただきました。おいしいですよ。オススメです。
オクラはネバネバ食品ですから花にもやや粘着力というかヌルヌルスベスベの食感があります。

◆花オクラのおひたしの作り方
 1.ガク部分を切り落とし、花芯を抜いて花びらだけにして軽く洗う。
   花芯が抜ける程度にガクの端を切り落せば花としてまとまりがある

 2.たっぷりの湯にサッと湯通しする。
   お湯が緑色に染まり感激します。ガク付近のアントシアニンが溶け出したのでしょう
   サッと湯通しです。煮込んでは歯触りが台無しです。 

 3.タッパーに移し、用意しておいた甘酢をかけ回せば出来上がり。
   甘酢がその時、サッとピンクに変わるのが見ものです。
   甘酢は{出汁+酢+砂糖+醤油}をお好みの比率で
   出汁が面倒ならば水少々。

「モッテノホカ」という食用菊がありますが、タンポポの花だって食べられます。
食べられる花は意外に多い。
エディブルフラワー(食べられる花)は南房総市が有名で春の風物詩として観光の目玉になっています。
ところが今の季節のエディブルフラワーはあまり聞きません。
食べるならムクゲなどの野草の花になります。
花オクラは初めてでしたが、ムクゲより食感の上では優れているように思えます。
なにせ大きくて豪華ですからね。

湯通ししないで水洗いしただけでも食べられます。
ハムやスティックチーズを花びらで巻いて食べると、いかにも花を丸ごとムシャムシャ食べているようなワイルドな快感があります。