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★本日(1/20)より大寒

フキノトウ
    庭にフキノトウを見つけた

1年365日を24等分した区分を二十四節季といいます。
1月20日から2月の3日までの15日間が「大寒」で、一番寒い頃だとされています。
調べてみると平均気温東京では1月26日が一番寒い日だそうです。(最低・最高気温が2℃・9℃)
やはり大寒の期間が1年で一番寒い日だと統計でも示されています。

大寒になると何有荘では味噌作りの準備に入ります。
お酒や味噌、醤油など寒造りといって、雑菌の少ないこの時期に仕込むのが昔からの風習だそうです。
新大豆が出回る今の時期が、その意味でも適切な時期なのでしょう。

大豆は内房の「小糸在来」という青大豆を愛用していたのですが、ここ数年不作で入手できません。
やむなくネット通販で「秘伝豆」という青大豆にしました。

地元大豆を使いたいのですが、品種名が判りません。売る方は「大豆だよ」で済ませています。
サツマイモでいえば、数年前から安納芋、今年はシルクスイート、紅はるかが人気ですが、地元直販店のラベルは「薩摩芋」だけだったりします。
薩摩芋でも大豆でも今は個性で売り出し、品種で差別化する時代なのに、その販売姿勢は残念な気がします。

購入した青大豆のおまけに「酒の濁り湯」という糀でできた入浴剤がダンボールに入っていました。
さっそく使ってみると白濁した温泉のような気分になれました。
なんとなく肌がしっとりし、湯冷めのないあたたかな体になった感じです。
たまにはこのような気分転換も良いですね。
    麹湯     麹湯2
        こんなパッケージで、中身は色付き小麦粉のような感じ

さて散歩の途中で地元の農家の年配女性が何やら摘んでいるのを見かけて声をかけました。
なんとフキノトウを摘んでいたのです。
それで何有荘の庭を探してみたらあったのです。フキノトウが芽を出していました。
大寒を我慢すれば確実に春になる――フキノトウを見ると心まで温かくなるような気がします。


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★ホトトギスの花--不思議な二階建て

ホトトギス


今年は花の咲く時期がどれも数週間遅れています。
庭のホトトギスは房総半島に3回訪れた台風・強風によって葉が落とされ、10月になって残ったツボミからようやく花が咲き始めました。
山野に自生している山野草ですが、風情のある草姿から昔から庭に植えて楽しむ愛好家も多いようです。

画像のように花に紫色のドットが多数あります。その色合いが野鳥のホトトギスの胸毛に似ているのでホトトギスの名前が付きました。
何有荘近辺には初夏になると野鳥のホトトギスが訪れますが、残念ながら声はすれども姿が見えないホトトギスで、その胸毛を実見したことはありません。
図鑑で見れば確かに似てなくもありません。でも、ちょっと無理があるかなとは思います。

花の構造は二階建てで何か不思議な感じがします。どこが雄しべでどこが雌しべなのでしょうか。
調べてみると1階の6枚の花弁は実は3枚が本当の花弁で、残りの3枚は本当は萼(ガク)なのだそうです。花弁と萼がほとんど区別がつかない植物はユリやモクレンなど、さほど珍しくはありません。
雄しべと雌しべは寄り添って1階から立ち上がる柱を構成し、雌しべは3裂して広がり、1階の花弁と同じ模様をしています。それで2階建てのように見えるのですね。

雌しべが3裂するのはサフランもそうです。サフランはいかにも雌しべの雰囲気があります。それに比してホトトギスの雌しべはまるで花弁のような姿で不思議な花です。しかもその先端(柱頭)はさらに2裂するのですからもう訳がわかりません。
雄しべはというと、雌しべの下に広がっているのですがほとんど目立ちません。

花の構造など知ってもしょうがないのですが、知っていれば少しは精密に観察でき、少しは自然の微妙な働きに感嘆する余裕が生まれます。
やや日陰で育つホトトギスにとって、花弁のような目立つ模様を二階建てにして繰り広げて虫を呼び込み、受粉する機会を増やそうという戦略なのでしょう。

植物だって地球上に生命が誕生して以来ずっと進化を遂げて今日に至っているわけです。途中で滅び去った植物は数え切れなくある事でしょう。
そう考えると今ある植物は、いや昆虫も人間も大変な苦労を切り抜けて今日に至っているわけです。
みんな大変だなぁ、頑張ってんだなぁとつくづく思います。


★引っ付き虫はすでに国際的

オナモ三
     オナモミと思っていたが、オオオナモミらしい

いすみ市は絶滅危惧種が多数生存しており、図鑑の上でしか知らなかっためずらしい植物や昆虫が当たり前のごとく、そこにいるので驚いたものです。

子どものころ、川崎の近くでしたが原っぱを歩くと無数の「引っ付き虫」が衣類にくっついていて閉口しました。
いすみ市では今も引っ付き虫は健在で、いろいろくっついてきます。
  一番多いのはアメリカセンダングサとヌスビトハギ。
  イノコヅチやミズヒキも多い。
  だれでも思い出があるのが画像のオナモミではないでしょうか。
トゲトゲラグビーボールのような印象的な姿です。
一緒にいた友人と相手の服に投げ合って遊んだものです。

この写真を撮りに行ったとき、相方さんが「なんか違う。もっと背が高く、もっと華奢だった」といいます。
そこが昔からの野原ではなく、最近がれきで埋め立てた場所だったのが気になり調べてみました。

そうしたらもう駄目でしたねぇ。
昔からのオナモミは絶滅危惧種になり、場所によってはすでに絶滅しているのだそうです。
じゃぁ目の前のこれは何だ?――外来種の大オナモミだそうです。

在来のタンポポが西洋タンポポに都会では駆逐されたのにいすみ市では生き残っています。
オナモミもいすみ市のどこかに生き残っているのでないか?
ほんの少しの可能性を信じて、出会ったオナモミは昔ながらのオナモミなのかどうか
散歩のついでに点検してみることにしましょう。


 

★2週遅れのヒガンバナ

ヒガンバナ
     散歩道のヒガンバナ、いすみ市では今が盛り

いつもならお彼岸の1週間前には咲きだすのに、今年は遅れに遅れました。
10月なのにまだ30℃近い気温があるとなれば、遅れるのも当然なのかもしれません。

ヒガンのころに咲くからヒガンバナで、別名が曼殊沙華。
これをマンジュシャカと歌ったのが山口百恵で、ちょっと驚いたけれど仏教用語は古代インド語のサンスクリット語由来が多く、manjusaka の音写ならばマンジュシャゲよりもマンジュシャカが原典に忠実だと言えなくもありません。

昔は死んだら土葬だったので、遺体がキツネや野犬などの獣に食われぬように毒草であるヒガンバナを墓地周辺に埋めたといわれます。
それでか、ヒガンバナの異名には気味悪い名が多くあります。
死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)、幽霊花(ゆうれいばな)、蛇花(へびのはな)、剃刀花(かみそりばな)、狐花(きつねばな)、捨子花(すてごばな)…。

北原白秋はヒガンバナに、死あるいは血のイメージを重ねた詩をいくつか書いています。
そういう時代だったのでしょう。

彼岸花  (北原白秋 詩集『雪と花火』1916年刊)
  にくい男の心臓を
  針でつかうとした女
  それはいつかのたはむれ、
  晝寝のあとにはつとして
  今日も驚くわが疲れ

  にくい男の心臓を
  針でつかうとした女
  もしや捨てたらきつとまた
  どうせ濕地(しめぢ)の彼岸花
  蛇がからめば身が細る

  赤い濕地の彼岸花
  午後の三時鐘が鳴る

最近はヒガンバナに墓地のイメージを重ねる人などなくなり、お花屋さんではリコリスの名前で白やピンクのヒガンバナが売りに出されています。
怪しげな花だと思うか、単に華奢で美しい花だと思うか、人それぞれ。
不幸なイメージをことさら重ねるのは、もはや時代遅れなのでしょう。

 

★池の水、全部抜いたら

しらさぎ
     多くのシラサギが集まってきた

自宅前の池は“大正堰”といい、大正時代に建設された大きな農業用ため池です。
何年かに一度、完全に水抜きが行われます。
今年は堰堤の改修工事のため水を全部抜きました。

すると何が出てくるか?
大量の魚です。大小のフナが一番多く、ブラックバスは見当たりません。
だんだん狭くなる水域に押し込められ、やがて最後は小さな水たまりだけになり、そして死に絶えます。
そうなると、相当の腐敗臭になるのですが、今年はそうなりませんでした。

ある日、百数十羽のシラサギが押し寄せてきたのです。
こんなことは初めての経験です。
画像はその時のものです。ここだけで35羽写っています。
まるで市内のシラサギが全員集合したかのようです。

通常、この堰には3羽前後のシラサギが常駐しています。
私はシラサギにはコミュニケーション能力があるのじゃないかと思いました。
仲間に、オイ 大量のえさがあるぞついて来い と誘ったのではないかと思いました。
そして夕刻になると一斉に飛び去って行きました。
餌を食べつくしたのでしょうか。腐敗臭が漂う心配はなくなりました。

実はシラサギが集まった数日前、一番最初に集まって来たのは怪しげな車でした。
一晩中ライトをつけて何人かが堰の中を歩き回っておりました。
翌朝、車の数はほとんどいなくなりましたが、朝の散歩の途中で残っていた車の御仁に話を聞いてみました。
案の定、ウナギ採りの連中でした。
自慢げに捕獲した立派なウナギを見せてくれました。
          unagi.jpg

この堰は夷隅川の水をポンプアップしていますから、その水と一緒に堰に運ばれたものでしょう。
どのような人が集まったのか尋ねませんでしたが、オイ ウナギ採りのチャンスだぞ と集まったに違いありません。

人間もシラサギも同じだなと思った次第です。