★昨日は菖蒲とヨモギのお風呂

菖蒲ヨモギ風呂

昨日は5月5日。端午の節句。
端午とは旧暦五月の最初の午(ウマ)の日という意味ですが、新暦となり、端午のゴと五月のゴ、五日のゴつながりで、この日が無理やり端午の節句になりました。
それで正式には端午の節句ではなく、こどもの日です。

昔、江戸時代の頃、端午の節句には菖蒲湯に入る習慣がありました。
前日から菖蒲とヨモギを軒先に吊るし、邪気払いをしてその菖蒲とヨモギを風呂に入れて薬草湯としたものです。
ちょうどその時節は梅雨の湿った季節ですから、体調不良を菖蒲湯で立て直すという意味があったのでしょう。

最近まで、菖蒲湯用の菖蒲がスーパーなどで販売されていましたが今年は売っていませんでした。
それで近くで菖蒲を採集してきました。
夷隅川河口部に広がる湿地帯には菖蒲が自生している場所が意外にあるものです。

菖蒲は地下茎で増えます。その地下茎が一番香りが高い部分です。
だからなるべく地際で刈り取るのがコツです。
この香りが邪気を払う香りだと珍重されたのでしょう。
何とも言えない不思議な香りですが、不快なものではありません。
お湯に浸かっていると菖蒲からその香りが際立ちます。

ヨモギは日本の薬草の中では王者と言われるくらい効能のある野草ですから、菖蒲とヨモギの組み合わせは最強タッグみたいなものです。
つまり、菖蒲もヨモギも日本のハーブです。

しかし、惜しむらくは端午の節句は新暦5月5日ではなく、旧暦五月の初の午の日ですから、菖蒲の季節にはまだ早すぎます。
今年のカレンダーでいえば、旧暦五月皐月の初午は5月31日。
つまり、26日後が本来の端午の節句の日。1か月近く後が本来の日です。
その頃になれば菖蒲の香りはもっと強くなり、菖蒲の花が咲くころです。

もっとも、その花はおなじみの花菖蒲やアヤメ、カキツバタとは似ても似つかない地味な花です。
これらの花はアヤメ科の花ですが、菖蒲湯の菖蒲は里芋の近縁種ですから、水芭蕉の中心部のような地味なものです。
その時期になったら画像でアップするつもりです。

ちょっと早すぎる菖蒲湯ですが、季節の香りを少し楽しむことができました。

 
 
スポンサーサイト

★カモミールの収穫

カモミール
    花が咲き、花の中央部が盛り上がってきたら収穫時

昨日今日は初夏の暑さだとか。
それでも明け方は寒いので、なんとなく体調がボーっとしてすぐれない時があります。
「木の芽時」というのでしょうか、気温の変化に対応するためのホルモンバランスが崩れるせいだと識者は言います。

4月18日は『花鎮祭』(はなしずめのまつり)が奈良の大神(おほみわ)、狭井(さゐ)の両社で行われます。
春、花が散る頃になると疫病神が跋扈(ばっこ)するので、これを鎮圧するために行うのだと昔の本に書いてあります。
昔から、今の時期は睡眠が不規則になり、気温が乱高下し、強風が吹き体調を崩す人が数多くいたのでしょう。

さて、画像のカモミールは江戸時代にオランダから来た薬草です。
古代エジプトで、ローマで、ギリシャで薬草として用いられてきました。
『花鎮祭』は神様に祈るだけですが、春に咲く花のカモミールは藥効があります。

カモミールの花は甘いリンゴの香りがして、ティーにしていただくと興奮した心が休まります。
寝る前の水分補給に良く、安眠を誘います。

イギリス、フランス、ドイツなどでは子どもへの万能薬だと聞いたことがあります。
ピーターラビットではおなかをこわした子にお母さんが、温かいカモミールミルクを飲ませ、ゆっくり休むんですよさとす場面がありました。

フレッシュでいただくのが一番ですが、花をドライ(日陰で乾燥)にすれば保存がききます。
フレッシュならば、エディブルフラワー(食べられる花)として利用も可能です。

昨年は焼酎と合わせて、カモミールローションを作りました。
肌のトラブル――かゆみや吹き出物、やけど、乾燥肌などに効果があります。
少々取って肌に塗るとカモミールの香りが漂い、それだけでも良くなった気がします。

大量に収穫したり、ドライが残ってしまっていたら、ハーブバスがお勧めです。
ティーバッグに適量つめて煮出し、ティーバッグごと煮出し液をバスタブに入れれば完成。
香りに包まれ、肌がつるつるし、家庭風呂が至福のお風呂に変身します。

一度植えるとこぼれ種で次々に芽を出し、しかも思わぬとこからも。まるで雑草状態です。
密集して風通しが悪いと、細かな虫がつくのが欠点です。
採集の時には強く息を吹きかけて追い出すのがコツです。

この欠点を逆手にとり、大事な作物を守るコンパニオンプランツとして利用する場合もあります。
作物につく小虫を一手に引き受けてくれる、ケナゲな生き方をするハーブです。

補追
息を吹きかけた程度じゃ、アブラムシは退散しない、とクレームがありました。

確かに黒い粉ジラミみたいなヤツはへばりついている場合があります。
100均のボール付きザルにカモミールを載せ、数時間後にトントンすると下に落ちていきます。
もう、新鮮な樹液が来てないと判断するのかしら。
これを何回か行い、さらにカモミールを軽く水洗いするようにしています。




 
 

★レモングラスの冬支度

グラス1グラス2
         地植えのまま越冬           鉢上げして越冬

レモングラスは東南アジア原産のハーブなので冬の寒さに弱く、最低気温が10℃を下回るようになると越冬準備が必要になります。
朝霜が降りるようになると、気温は3℃程度でも地表は0℃以下ですから、相当ダメーッジを受け、枯れてしまいます。
房総半島はまだ降霜していません。天気の良い日に越冬支度を整えました。

越冬のポイントは根を寒さから守ることにあります。
地上部が枯れても根が生きていれば翌年には新芽が出てきます。
だから、枯葉や堆肥を株の上に積み上げておけば、それで越冬が成功する場合もあります。
でもそれで失敗したこともあります。

ここ数年は画像左のように発泡スチロール箱+苗キャップで越冬させています。
発泡スチロール箱と地面との間はどうしてもすき間ができます。そこは枯葉やもみがら燻炭で埋めて隙間風が入らぬようにします。
こうしておけば、雪が降っても地面は凍らず、根が生き延びます。

何もしなければ厳冬時には霜柱が立つ庭ですから、レモングラスは枯れ死します。

画像右は鉢上げして越冬させる株です。
ご覧の通り、鉢の周囲をプチプチで保護しています。
これは室内保管ではなく、日当たりの良い場所での野外保管株です。
野外ですと鉢上げでも、鉢の中が朝方は凍結する恐れがあります。

何としても根の部分を寒さから守る、室内に保管する場所はない――そんな理由でプチプチの登場となりました。
毎年これでレモングラスは越冬できます。

それにしても12月に冬支度をして、それを解除するのは5月の連休明けです。
半年近くも冬支度ですから、南方系ハーブを育てるのは大変だ。

一方、こちらはジャーマンカモミールの新芽。
   カモミール2

今年もこぼれ種から芽を出しました。
こちらはヨーロッパ原産で、寒い冬でも問題ありません。霜柱にあっても耐え抜きます。
あと半月で冬至になり、寒さはさらに厳しくなることでしょう。
そんな寒さに向かって、なおかつ新芽を広げる姿にはちょっと励まされます。


 

★サフラン、開花1号

サフラン
      赤い3本のメシベをハーブとして利用する

一つの花に3本もメシベがあるわけがない。
しかし、実際には3本ある。
それは1本のメシベが頭から三つに分裂したもので、下の方をよく観察すれば3本が元で1本にまとまっていることがわかります。
だから本当はメシベは1本。

薄紫色の高貴な雰囲気を漂わせている花びらは一見すると6枚に見えますが、
本当は3枚。
あとの3枚は萼(ガク)が花びらのように変化したもの。
だから、花びら3枚、ガク3枚。

そして金色に輝くオシベが3本。
サフランは、もしも意思というものがあるとすれば、なんでも3揃いにしたかったのではないでしょうか。

植物の進化の方向は単なる偶然の積み重ねではなく、植物自身の意思が働いていると思うことがたびたびあります。
サフランには、「3」で統一するというサフランの意思を感じてしまいます。
だからメシベも3本にしたかった…。

サフランは種子ではなく、球根で増えます。
花が咲いた後に葉が茂り、親球根の周りに小さな子球根ができます。
すると何のために、派手で目立つオシベ・メシベがあるのか疑問に思います。
きっとサフランは見栄っ張りなんでしょう。
――オシベ・メシベのない生活なんて信じられない、わたしだってたくさんの昆虫にかしづかれたいの。だって、わたしは冬の花の女王ヨ――だなんてね。

さて、パエリアなどに使うサフランは、サフランのメシベだけを使います。
受粉の前が一番良いそうで、開花直前、花開く前にツボミからちょいと飛び出したメシベを引き抜き、乾燥させればできあがり。

そんなグッドタイミングで採集できないから、たいていは開花した後で抜き取りますが、品質が落ちるとは感じたことがありません。

これから次々と花開くので、メシベ採集が忙しくなります。
それにしても、メシベを抜かれたサフランは何か生気がなくなり、みすぼらしい。
女王様の気品などなくなります。
花を観賞するならばメシベは抜かない、メシベを収穫するならば花は早めに切り落とすのが良いと思います。

今年は夏日が10月になってもあり、夏が長かったせいか、サフランの開花が遅れました。
本日11月7日は旧暦10月8日で立冬。秋を通り過ぎて急に冬になりました。
サフランもようやく時を得て開花し始めたのだと思います。


 
 

★猫が愛するハーブ

キャットニップ
     キャットニップ catnip シソ科

猫にマタタビと言いますが、マタタビは絶大な効果を表します。(薬局で売っています)
そのマタタビ同様の効果があると言われるのが画像のキャットニップ。
しかし、何有荘の庭に出入りしているノラ猫はたいして興味を持ちません。

キャットは猫。ニップは噛む。
キャットニップで「猫が嚙む草」ぐらいの意味でしょうか。
たしかに、時々、葉を嚙んではいますが、格別に恍惚の表情を浮かべるわけではありません。
たまたまそこにあるから、噛んでみた程度のしぐさです。
ま、個体差もあり、キャットニップが大好きという猫もいるらしく、ネットには様々な画像がアップされていますから、興味がある方はご検索ください。

和名にすると、犬薄荷 イヌハッカ 。猫が犬になってしまうのが面白い。
ハッカとしてはたいしたことはないという意味で、頭に犬が付いてイヌハッカ。

ペパーミントやスペアミントと比べると確かにハッカ成分は穏やかというか、薄い。
本当は猫専用ではなく、ハーブとして調理にもティーにも使います。
しかし、どうも名前が気になり、使う気にはなれません。猫がかじっているし。

その季節になると薄紫色のシソ科特有の花を咲かせます。
他のミントのように庭中はびこるということもありませんから、毎年、庭の端っこで花を咲かせています。
今年は台風の影響かしら、今になっても元気に若い葉を広げています。

******

ローゼル
     ローゼルの萼(ガク)のドライ

今年のローゼルの出来はあまりよくありません。
すこしティーにしてみました。
例年ならば湯を注いだ途端に湯が赤く染まるのですが、湯につけておいても余り色が出てきません。
口に含んでみると うすぼんやりした味で、切れのある酸味がありません。

今年は商品にして地元の祭りに出品するのはあきらめました。
毛虫に葉をかじられ、台風で葉を飛ばされ、生育不良だったからだと思われます。