★雑草? いえ薬草です。――スギナ

スギナ茶
      乾燥させ、ティーにするスギナ

スギナは強雑草で、抜いても抜いても抜ききれず、そのうち根負けしてスギナだらけになります。
一方で、せっかく植えたのに消えてしまった植物もあります。
スギナにとって居心地の良い土壌であり、消えてしまった植物にとっては居心地の悪い土壌だったのでしょう。

スギナは酸性土壌に生えるから石灰をまくなりして中性・アルカリ性土壌にすれば生えてこない、などと説明するサイトもありますが、おっとどっこい、そうは問屋が卸さない。
そこが強雑草たるゆえん。
今のところ全削除はお手上げ状態。

漢方によれば、最強のスギナは最強の漢方薬だと言います。
それならば刈ったスギナを漢方薬として利用すればよい。
漢方だなんて、そんな末香くさいのはイヤダ、という人にはハーブだと説明すれば良いでしょうか。
欧州では昔から有名な薬草・ハーブなのだそうです。

何回か水洗いして日乾し乾燥させます。
完全に乾燥させないと、保存中にかびたりします。
使うときは1~2cm程度に刻んで、ティーバックに詰めて利用します。
1リットルに大匙2杯程度でしょうか。粉が混ざってもOKです。
沸騰したら弱火にして5分で出来上がり。
マイルドな味のスギナティーをご賞味ください。
和風・洋風どちらのスウィーツにも合います。


さて、生ごみをなるべく出さないという観点から、刈った雑草もその場で処理という方法を採用しています。スギナも同じ。
育てた野菜の周囲に生えた雑草は、刈ったらその場に横たえて腐朽させる。地面から生まれたものは地面に返すという考え方です。
そうするとダンゴムシやら何やら大活躍して自然に戻す作業をしてくれます。
ダンゴムシは不快害虫? とんでもない。畑や自然の掃除屋さんです。
自然に戻すべきものは戻しますが、元気ハツラツな野菜には無害です。

畑には連作障害という考え方があります。
同じ土地に同じ作物を植え続けると、うまく育たないという考え方で、ヨーロッパではそれを克服するために三圃式農業が生まれたと高校時代に学びました。

家庭菜園で人気のジャガイモやトマト、豆類も連作障害があると言われています。
でも、あまり気にしません。
狭い土地なのでそんなこと言ったら植え付ける場所がありません。
それをカバーする方法が、上記の雑草全戻しです。

見るからに清々しく野菜がきれいに並んだプロ農家の畑とは真逆の何有荘の畑は雑草だらけ。
スギナだって、なんとまぁ伸び伸びと育っていることか。
スギナに連作障害はないのでしょうか。
いつの日か、スギナにとって居心地の悪い土壌になって消えていく――そんな気の長い、アホな願いを抱きながら庭のスギナと向き合っています。


 
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★カモミール花咲く

カモミール
      カモミールが庭に彩りを添えていますが、ハーブティー用。

ハーブティーの代表格であるカモミールは、画像のように白い花びらに囲まれた黄色い花芯が盛り上がったら収穫時です。
花びらがついたままでも、もう風で飛んでしまったものでも黄色の部分がしっかりしていれば大丈夫です。香りが一番良い時です。

日本には江戸中期、末期にオランダ医学の薬草として輸入され蘭方医に広まりました。
気持ちを落ち着かせたり、睡眠導入剤などに処方されたようです。

当時は外来語をカタカナで書くという規則はありませんから、漢字で加密列 カミツレ。
これはオランダ語のkamille カミーレの音転写の訛りですが、今ではカミツレが和語扱いになっています。
TVで秋田の薬草園のカモミールを殿様役の県知事が出演して、秋田のカミツレだと自慢し、龍角〇の宣伝をしているのを見たことがある人も多いでしょう。
ハーブ入りの石鹸にもカミツレ石鹸という名前がついたりします。

毎年、ハーブティー用に収穫していますが悩みの種がアブラムシ。
専門家から風通しが肝要だとアドバイスされて気を配っても、花を収穫すると小さなアブラムシがついていたりしてがっかりします。

カモミールはいくつかの野菜のコンパニオンプランツと呼ばれています。
その野菜と一緒に育てるのが良いとされる理由は、カモミールにはアブラムシがつきやすく、それを利用してアブラムシを集め、目的の野菜をアブラムシから守るのだそうです。

そんなアブラムシごっそりのカモミールはお茶の材料にはなりませんね。
ではどうやってアブラムシがつかないカモミールを育てるか?

答えは意外と簡単なところにありました。
さっさと花摘みをすることです。
春になってやっと咲いた花を楽しんでから花摘みをしていたのですが、花芯が大きく膨らんだら、まだ少ない量でもさっさと摘んでドライ保存です。

カモミールは約2か月間、花が次から次へ咲き続けますが、後半になればなるほど寿命が近づき花の勢いが衰えてきます。
そうなると、アブラムシが集まってきます。

それはキューリから学びました。
元気のよいキューリには虫もつかないし病気にもなりません。
しかし盛りを過ぎると急に害虫が増え、病気にもなります。
そうなるともうどんな薬剤も効果はありません。
まもなく死ぬ運命の植物を狙ってさっさと自然界に葬り去るのが彼ら病害虫・菌の役割なのでしょう。

カモミールも同じで、だからまだ元気のよい育ち盛りの花を摘んでやるのが正解です。
花を摘まれたカモミールはオダブツを観念するのではなく、こりゃ大変だとばかりにさらに花を多くつけます。
早く花を摘むのが人間様にもカモミールにも良いのだと思います。
なお、念のためカモミールの株もとにはユズの輪切りをいくつかばらまいてアブラムシ忌避剤の代わりとしています。


★昨日は菖蒲とヨモギのお風呂

菖蒲ヨモギ風呂

昨日は5月5日。端午の節句。
端午とは旧暦五月の最初の午(ウマ)の日という意味ですが、新暦となり、端午のゴと五月のゴ、五日のゴつながりで、この日が無理やり端午の節句になりました。
それで正式には端午の節句ではなく、こどもの日です。

昔、江戸時代の頃、端午の節句には菖蒲湯に入る習慣がありました。
前日から菖蒲とヨモギを軒先に吊るし、邪気払いをしてその菖蒲とヨモギを風呂に入れて薬草湯としたものです。
ちょうどその時節は梅雨の湿った季節ですから、体調不良を菖蒲湯で立て直すという意味があったのでしょう。

最近まで、菖蒲湯用の菖蒲がスーパーなどで販売されていましたが今年は売っていませんでした。
それで近くで菖蒲を採集してきました。
夷隅川河口部に広がる湿地帯には菖蒲が自生している場所が意外にあるものです。

菖蒲は地下茎で増えます。その地下茎が一番香りが高い部分です。
だからなるべく地際で刈り取るのがコツです。
この香りが邪気を払う香りだと珍重されたのでしょう。
何とも言えない不思議な香りですが、不快なものではありません。
お湯に浸かっていると菖蒲からその香りが際立ちます。

ヨモギは日本の薬草の中では王者と言われるくらい効能のある野草ですから、菖蒲とヨモギの組み合わせは最強タッグみたいなものです。
つまり、菖蒲もヨモギも日本のハーブです。

しかし、惜しむらくは端午の節句は新暦5月5日ではなく、旧暦五月の初の午の日ですから、菖蒲の季節にはまだ早すぎます。
今年のカレンダーでいえば、旧暦五月皐月の初午は5月31日。
つまり、26日後が本来の端午の節句の日。1か月近く後が本来の日です。
その頃になれば菖蒲の香りはもっと強くなり、菖蒲の花が咲くころです。

もっとも、その花はおなじみの花菖蒲やアヤメ、カキツバタとは似ても似つかない地味な花です。
これらの花はアヤメ科の花ですが、菖蒲湯の菖蒲は里芋の近縁種ですから、水芭蕉の中心部のような地味なものです。
その時期になったら画像でアップするつもりです。

ちょっと早すぎる菖蒲湯ですが、季節の香りを少し楽しむことができました。

 
 

★カモミールの収穫

カモミール
    花が咲き、花の中央部が盛り上がってきたら収穫時

昨日今日は初夏の暑さだとか。
それでも明け方は寒いので、なんとなく体調がボーっとしてすぐれない時があります。
「木の芽時」というのでしょうか、気温の変化に対応するためのホルモンバランスが崩れるせいだと識者は言います。

4月18日は『花鎮祭』(はなしずめのまつり)が奈良の大神(おほみわ)、狭井(さゐ)の両社で行われます。
春、花が散る頃になると疫病神が跋扈(ばっこ)するので、これを鎮圧するために行うのだと昔の本に書いてあります。
昔から、今の時期は睡眠が不規則になり、気温が乱高下し、強風が吹き体調を崩す人が数多くいたのでしょう。

さて、画像のカモミールは江戸時代にオランダから来た薬草です。
古代エジプトで、ローマで、ギリシャで薬草として用いられてきました。
『花鎮祭』は神様に祈るだけですが、春に咲く花のカモミールは藥効があります。

カモミールの花は甘いリンゴの香りがして、ティーにしていただくと興奮した心が休まります。
寝る前の水分補給に良く、安眠を誘います。

イギリス、フランス、ドイツなどでは子どもへの万能薬だと聞いたことがあります。
ピーターラビットではおなかをこわした子にお母さんが、温かいカモミールミルクを飲ませ、ゆっくり休むんですよさとす場面がありました。

フレッシュでいただくのが一番ですが、花をドライ(日陰で乾燥)にすれば保存がききます。
フレッシュならば、エディブルフラワー(食べられる花)として利用も可能です。

昨年は焼酎と合わせて、カモミールローションを作りました。
肌のトラブル――かゆみや吹き出物、やけど、乾燥肌などに効果があります。
少々取って肌に塗るとカモミールの香りが漂い、それだけでも良くなった気がします。

大量に収穫したり、ドライが残ってしまっていたら、ハーブバスがお勧めです。
ティーバッグに適量つめて煮出し、ティーバッグごと煮出し液をバスタブに入れれば完成。
香りに包まれ、肌がつるつるし、家庭風呂が至福のお風呂に変身します。

一度植えるとこぼれ種で次々に芽を出し、しかも思わぬとこからも。まるで雑草状態です。
密集して風通しが悪いと、細かな虫がつくのが欠点です。
採集の時には強く息を吹きかけて追い出すのがコツです。

この欠点を逆手にとり、大事な作物を守るコンパニオンプランツとして利用する場合もあります。
作物につく小虫を一手に引き受けてくれる、ケナゲな生き方をするハーブです。

補追
息を吹きかけた程度じゃ、アブラムシは退散しない、とクレームがありました。

確かに黒い粉ジラミみたいなヤツはへばりついている場合があります。
100均のボール付きザルにカモミールを載せ、数時間後にトントンすると下に落ちていきます。
もう、新鮮な樹液が来てないと判断するのかしら。
これを何回か行い、さらにカモミールを軽く水洗いするようにしています。




 
 

★レモングラスの冬支度

グラス1グラス2
         地植えのまま越冬           鉢上げして越冬

レモングラスは東南アジア原産のハーブなので冬の寒さに弱く、最低気温が10℃を下回るようになると越冬準備が必要になります。
朝霜が降りるようになると、気温は3℃程度でも地表は0℃以下ですから、相当ダメーッジを受け、枯れてしまいます。
房総半島はまだ降霜していません。天気の良い日に越冬支度を整えました。

越冬のポイントは根を寒さから守ることにあります。
地上部が枯れても根が生きていれば翌年には新芽が出てきます。
だから、枯葉や堆肥を株の上に積み上げておけば、それで越冬が成功する場合もあります。
でもそれで失敗したこともあります。

ここ数年は画像左のように発泡スチロール箱+苗キャップで越冬させています。
発泡スチロール箱と地面との間はどうしてもすき間ができます。そこは枯葉やもみがら燻炭で埋めて隙間風が入らぬようにします。
こうしておけば、雪が降っても地面は凍らず、根が生き延びます。

何もしなければ厳冬時には霜柱が立つ庭ですから、レモングラスは枯れ死します。

画像右は鉢上げして越冬させる株です。
ご覧の通り、鉢の周囲をプチプチで保護しています。
これは室内保管ではなく、日当たりの良い場所での野外保管株です。
野外ですと鉢上げでも、鉢の中が朝方は凍結する恐れがあります。

何としても根の部分を寒さから守る、室内に保管する場所はない――そんな理由でプチプチの登場となりました。
毎年これでレモングラスは越冬できます。

それにしても12月に冬支度をして、それを解除するのは5月の連休明けです。
半年近くも冬支度ですから、南方系ハーブを育てるのは大変だ。

一方、こちらはジャーマンカモミールの新芽。
   カモミール2

今年もこぼれ種から芽を出しました。
こちらはヨーロッパ原産で、寒い冬でも問題ありません。霜柱にあっても耐え抜きます。
あと半月で冬至になり、寒さはさらに厳しくなることでしょう。
そんな寒さに向かって、なおかつ新芽を広げる姿にはちょっと励まされます。