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★3月3日はひな祭りというけれど

河津桜
  桃の花ならぬ河津桜が花盛り(大正堰)。今年の旧暦三月三日は4月7日。

今朝、夜空を眺めると細く鋭い有明の月。そう、まだ旧暦では睦月の下旬ですから桃の花が咲くのはまだずっと先の話。
今頃、桃の節句を祝うのは季節外れ。桃の節句は旧暦で祝うのが本来はふさわしい。

チコちゃんがボーっと生きてんじゃねーよ、で言っていましたが、“うれしいひなまつり”の歌を作詞のサトウハチロウはその歌を聞くのも嫌だったそうです。息子の四郎さんの証言です。

歌詞が不正確であり、国民に誤解を広げたことを恥じたようです。
その例として、“お内裏様とおひなさま” が挙げられていました。
お内裏様は男女一対で "内裏雛"なのですが、この歌詞によって男雛が内裏様、女雛がお雛様だと思う人が増えてしまったそうです。

チコちゃんはボーっとしていたのか、右大臣・左大臣については触れませんでした。
しかし、この点でもハチロウは致命的な間違いを犯していました。
“少し白酒召されたか、赤いお顔の右大臣“と歌詞にありますが、年配白髪で赤いお顔の大臣は左大臣。
白面の美男子で若く黒髪の方が右大臣です。左大臣の方が身分が上。左大臣を差し置いて若い右大臣だけがお酒を召すのは不謹慎でしょう。

さて、その白酒ですが、昨今は飲む機会がなくなり、時代のせいか誤解が広まっています。
酒粕で作った甘酒を白酒と信じている人が多いようです。
佐伯泰英の「 鎌倉河岸捕物控」という小説には、江戸中で人気だった豊島屋の白酒の話がたびたび登場します。
甘口の白く濁ったお酒で、清酒でもどぶろくでもありません。もちろん甘酒ではありません。

豊島屋さんのHPによると、江戸時代の伝統を引き継ぎ、もち米、米麹と本格みりんを原料として用い、最後に石臼ですりつぶして出来上がるそうです。

もち米、米麹をつかった本格みりんならば何有荘でも作っています。
昨年12月に仕込んだビンを引っ張り出して眺めると順調です。うっすら色がついていました。
豊島屋さんの秘伝のレシピは知る由もありませんが、似たようなものはできるかもしれないと思い、

ビンから、くたくたになったもち米と米麹の混合物と、ほぼみりんになった焼酎とを一部取り出してミキサーにかけました。その画像がこちら。
          白酒

アルコール分のある甘くて白いお酒、白酒ができました。
豊島屋さんは石うすで擦ったあと、さらに寝かすんでしょうね。こちらはミキサーで粉砕した直後ですからやや粉っぽい感じが舌に残ります。
原材料に35度焼酎を使いましたが、この白酒は、たぶんアルコール度数10%程度ではないかと思います。
甘くて飲みやすいので女性に人気だったそうです。たくさん飲めば酔う人も出ることでしょう。

現代のみりんは調味料で、塩分の添加が義務付けられています。江戸時代はそんな規制はありません。
みりんは甘いお酒でした。
そこに甘酒の主原料であるもち米と米麹を使うので、さらに甘くマイルドになったのが豊島屋さんの白酒だったのではないでしょうか。


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★次郎柿の干し柿、二種

干し柿
   丸ごと干して
柿セミドライ
   スライスして
皮ドライ
   皮も干す

いすみ市には「みねや」という柿の生産組合があります。
大変優秀な柿(完全甘柿の次郎柿)を生産しており、大きくて甘い。
先だって今シーズンの終わりの行事として「柿畑で柿もぎ」があり、生産農家のAさんに誘われて出かけてきました。

通常の柿の2倍はある大きさの柿が大安売りで、配布された収穫用のビニール袋いっぱいで1000円。
市販品と比べると格段に安い価格でお得でした。
Aさんが「これは傷があるので売り物にならない。だけど品質には問題ないから持って帰る?」と言ってさらに一袋分をこっそりわけてくれました。

「みねや」さんとは毎年、いすみ市のふるさとまつりや墨田区まででかけて出張販売する墨田区祭りで隣り合ったブースで仲良く販売しているので皆さんとは顔なじみです。
生産者と知り合いだと思わぬ余禄にありつけます。

二人暮らしには多すぎる量ですから、その一部を干し柿にしてみました。
通常、干し柿は渋柿を使い、渋柿の方が甘柿よりも甘い干し柿になるそうです。
でも甘柿だって干し柿になり、その甘さは渋柿からの干し柿と比べて遜色ありません。
甘柿も干せば生よりも格段に甘くなります。

ビニール紐につけて吊るす場合、ヘタについているT字形に切った枝に紐を引っ掛けるわけですが、生食用の柿ですから、枝はついておりません。
その場合は、画像のようにネット、あるいはザルなどの上に並べて干せばOKです。

干し柿で一番気を遣うのがカビです。
熱湯に付けてから干すと書いてあるサイトが多いのですが、そんなことはしたことがありません。
35度焼酎をスパスパとスプレーしておけば問題ありません。

初冬の日差しに干し柿が軒先に簾のように並んでいるのは美しい光景ですが、どういうわけか私が作ると干し柿の表面が黒くくすんでしまいます。
それで直射日光を避けて風通しの良い場所で干す時間を今年は多くしました。
でもやっぱり表面がくすんでしまい、あざやかな橙色にはなりません。
まぁその辺が課題。思案のしどころです。

時間や場所を気にせず、短時間で干し柿にするなら柿チップです。
果物・野菜用の乾燥機カラリンコを使ってみました。
串切りではなく、7~9ミリ程度の等幅でスライスしてから切り分け、カラリンコで数時間。
セミドライ程度が食べやすい。カラカラに乾かすと食べにくい。
ちょっとしたお茶うけによろしい。

さて、皮も捨てません。
カラカラに乾かせてからミキサーで粉砕。
これは煮物に砂糖代わりに使います。


 

★余った柿で純粋『柿酢』作り

柿酢
   梅酒用のビンに突っ込んでおくだけ

甘い果物は放置しておくとアルコール発酵しだし、やがてお酢になってしまいます。
以前、飲み残しの清酒を何か月たって気が付いたら、お酢になってしまったことがありました。
糖分→アルコール発酵→酢酸発酵、それが自然な流れなのでしょう。

材料: 甘柿、渋柿、硬い柿、熟柿なんでも柿ならOK。
作り方:
 1.表面についた酵母菌を利用するので柿は洗わない。そっとゴミをふき取る程度。
 2.1/4にカットし、ヘタや腐った部分を切り落とし、ビンにギューギュー詰める。
 3.ペーパータオルをかぶせ、輪ゴムできっちり蓋をする。(発酵には空気=酸素が必要)
   ホコリ、ごみ、コバエなどが入らぬようにビニ袋などで包んでおく。
 4.数日でエキスが浸み出し始め、数週間で全体がエキス液に浸るようになります。
   その間ブクブク発酵し、ビンを傾けて回したりして全体が液に浸るように心がけます。
 5.白い「酸幕酵母」が表面を覆うようになります。これは酵母菌の塊ですから混ぜても無害。
   試したことはありませんが、自然酵母としてパンを発酵させることができるようです。
 6.1か月もすれば、酢になりますが3か月は発酵させたいものです。
   その間、時々グチャグチャになった柿を木べらなどでさらにつぶします。
   わたしは半年以上発酵させてから濾して酢を取り出します。
 7.濾すのはザル、ついで木綿布などで2~3回行います。
   それでも濁っていますが、やがて沈殿して上部はすきとってきます。
   これを使います。
 
さて、残差となった柿の残骸はそのまま庭にまいておけば肥料になりますが、生ごみたい肥に混ぜてさらに発酵させてから使うのがエコという感じでいいですね。

いすみ市は春は梅が取れて梅干し作り、秋は柿がとれて干し柿や柿酢作り。
梅も柿も地元では使いきれずにボタボタ地面に落ちているのを見るのは残念なことです。
一声かけて頂戴すると、都会からの移住者でも多少は自給自足になります。

いすみ市はいちごやブルーベリー、梨の産地でもあります。
もちろん、おいしいお米の産地です。
そして海産物が豊富で、チーズ作りも盛んです。
パン屋さんやラーメン屋さんは激戦区で、食べる楽しみに不自由しません。

田舎暮らしもいろいろあるでしょうが、そこが豊かな食料生産地だというのは魅力です。
知人は蕎麦を育て、おいしい蕎麦を作るよう努力しています。
そのおこぼれを頂戴することがあり、こんな幸せなことないと感謝しています。
毎日毎日、感謝の連続ですから、何かできることがあったならば、少しはお返ししなくちゃと思っています。


★いすみ市はブルーベリーの特産地です。

ブルーベリージャム
      新鮮なブルーベリーをジャムにしてみました。

農産物直販店に行くといくつもあるブルーベリーのパッケージが気になります。
買いたくなる衝動を抑えて、『五平山農園』 さんへ連絡を入れてみました。

ここのご主人、藤江さんとはいすみ市の町づくり懇談会みたいな会でご一緒したことがあります。
また、毎年、イチジクのワイン煮の材料のイチジクをここで購入しています。
その品質の良さは証明済みですから、今年はブルーベリーもここで買ってみようと思ったのです。

ジャム用だと告げて1kgほど注文し、翌朝、受け取りに行きました。
車で30分ほどで、車で30分とは「近くだよ」という地元の感覚にも慣れました。

500gパックが二つと、お土産として小パックで生食用のブルーベリーを添えてくれました。
自宅で重さを測りなおしたら、合計1363gありました。
(五平山さんはいつも注文よりも多めに商品を分けてくださいます。)
生食用もジャム用も区別がつかないくらい新鮮で大玉の粒ぞろいでした。

つまんで食べてみると甘くてジューシー、文句なしの上等品です。
やっぱり五平山さんまで出かけて買ったのが正解だったと思います。

それで全部ジャムというのももったいないので、ジャムには半分ちょっとを使うことにして、
残りの半分の半分、つまり1/4を生食用、1/4をドライにしてみました。

ブルーベリーのドライは初めての作業。
『カラリンコ』という果実・野菜乾燥機を使ったり、天日干しで1週間。ようやくドライになりました。
        ドライブルーベリー

でも苦労の割には大したことはない、という出来栄えです。
ドライにして味が濃縮したというよりも、干からびてしまったという感じです。
残念。

一方、ジャムの方は大成功でした。
いつもの通り、砂糖40%にレモン果汁少々ですが、今回は量が多かったので圧力鍋を利用しました。
出来栄えは思っていたよりずっと上等でした。
何が良かったのかと検討した結果、答えはシンプル――素材が良かったから。
今まで作ってきた各種ジャムの中で最高の出来です。
ありがたや。ありがたや。

いつでも思うのですが、いすみ市は海の幸、山の幸、里の幸に恵まれた地域です。
その地で生業(ナリワイ)に誠実に取り組んでいる多くの方々を知ることになりました。
そこまで考えてこの地に居を構えたわけではありませんが、ここは本当に良い地域でした。
おそらく、日本中どこでも“田舎”と呼ばれている地域は、そういう誠実な人がたくさんいるんだろうなと思ったりします。


 

★長さ15cm、これなーに?

ナタマメ
     ナタ豆の若いサヤ。完熟すれば50~80cmになる。

『ジャックと豆の木』のモデルではないかと言われる巨大化するマメ科の植物、ナタ豆。
大きくなったサヤは乾燥させるとがっしりとした感じになり、手に取るとまるで薪割に使うナタのような印象なので『ナタ豆』と命名されたようです。

巨大化する前の若いサヤ(10cm~15cm)を採集してサヤを食用とします。
サヤをやや斜めの小口切りにすると、このような独特の形になります。
     ナタマメ2

どこかで見たことはありませんか?
そう、福神漬けの材料です。――安い福神漬けには入っていませんが――
ナタ豆のサヤ入り福神漬けが食べたくて、ナタ豆を育てました。

初めて作るのでネットで作り方をいろいろ検索しましたが、どうもピンときません。
結局、自己流で適当に作りました。それがこちらです。
  ナタマメ3

なんかちょっと市販品と色が違いますねぇ。色が薄い。
少し砂糖が多かったけれど、味はまぁまぁ、確かに福神漬けです。

調べてみると市販品は合成着色料が添加されていました。
真っ赤な福神漬けは、赤色102号、赤色106号を多く使い、 黄色4号が多いと薄いオレンジの福神漬けになるそうです。
その方が見栄えが良くおいしそうに見えるので、売れ行きが良いのでしょう。

今回の材料は、ナタ豆、大根、ニンジン、レンコン、ナス、キュウリ、ショウガの七種類。
福神漬けだから七福神にちなみ、七種類にしましたが、七にこだわる必要はないでしょう。
もっと少ない種類でも構わないし、白黒の胡麻、シソや麻の実、ごぼう、カブ、鷹の爪少々なんかでも良い気がします。

作り方は、諸材料を細かく切ってから塩水にさらし30分おき、良く絞る。
煮汁は醤油、砂糖、酒、みりん。沸騰させる。
煮汁でさっとゆでてザルにあけて冷まし、再び煮汁を沸騰させてから材料をさっとゆで…。つごう3回ゆでて出来上がりとしました。つまり、何有荘のきゅうりのQちゃん漬けの要領です。

S悦の福神漬けのようになるのが理想だったけど、そうはいきませんでした。
とりあえずカレーに添えたら、おいしい福神漬けじゃぁないですか。満足、笑顔です。
まだまだ修行が必要だけれど、とりあえず「良し」としましょう。