FC2ブログ

★冬になればみかんの季節

みかん


師走になってもまるで夏日のような日が続いたと思ったら、ここ数日ですっかり冬の気候になりました。
急に寒くなっても何となくもう年末だという実感がなかったのでだらだら過ごし、この年末はいそがしくなりそうです。

知人の家のミカンの実が鈴なりでした。それで好きなだけ収穫させていただきました。
無肥料・無消毒ですがけっこうおいしく頂きました。
持つべきものは友ですね。
ミカンの一部をジャムにしてみることにしました。

初めての経験ですが、酸っぱさと甘さがあるのでジャムにするのは簡単だろうと思ったのが間違いでした。
煮詰めるのにすごく時間がかかり、それで途中でイヤになり、まぁ少し緩くてもいいやと妥協しました。砂糖は重量比で30%。ヨーグルトにかけて食べる分には、少々の緩さは問題ありません。

長く煮詰めたので、ミカンの房は完全にとろけてしまって形が残りませんでした。
房の形が残ったミカンジャムにするには、缶詰を利用する方が簡単かなと思いましたがどうでしょうか。

最近はいつでも季節外れの食材が手に入ります。だけど旬の食べ物の方が健康に良く、栄養価も高いことはよく知られています。ミカン産地の人は健康長寿だとTVでやっていました。

季節のミカンは皮もすごいんです。干した皮を漢方では陳皮 チンピ といいます。
七味唐辛子にも入っていますから、だれでも気づかずに多少は胃に入っていることでしょう。
何有荘でも皮は捨てません。
乾燥させて保存し、ネットに入れてミカン風呂に利用しています。
ユズ風呂みたいなものです。
ユズの皮は大切ですから、冬至以外は風呂に使うなんてもったいない。
だからミカンの皮風呂。惜しげなく使えます。

乾燥させた皮をミキサーで粉砕して粉にしたものは何にでも利用できますが、一番簡単なのは畑にまいちゃうことです。
自然に土に戻り畑を豊かにします。
それどころか、ソラマメにつくアブラムシ忌避剤になります。
アブラムシをやっつけるほどの効果はありませんが、いやがらせ程度には役立ちます。
最後まで使い切れば、生ごみだって大幅に減らせます。


 
スポンサーサイト

★季節の花――カラタチバナ(百両)

カラタチバナ

月に1度、荒れた竹藪をすっきりした竹林に再生する活動に参加しています。
その竹林で見つけたのがこの花。
万両に似ていますが万両ではありません。
万両と比べて葉が疎で、1枚の葉が細長く大きい。赤い実もまばらです。

植物に詳しいOさんに聞いたら、「カラタチバナだよ。」
「じゃあ、百両っていうやつだね」

年末年始のお花が売り出される季節になりました。
赤と緑はクリスマスカラーと言われますが、日本だって万両や千両は赤い実と緑の葉。
ついでに百両、十両、一両という赤い実と緑の葉の植物もあります。
いずれも縁起が良いとされる植物で、なかにはセット販売している業者もあるのだとか。

いすみ市では万両が雑草並みに生えています。
一両と言われるアリドオシも近くの神社で密生しています。
でも千両、百両、十両が自生しているのは見たことがなく、百両はこの日、初めて見ました。
なかなか味のある風情の花です。

画像の植物の名を確認のためにネット検索すると、すごい話が記載されていました。
江戸時代、斑入りの百両はすごい人気で、その取引価格は実際に百両前後だったとか。
そんな時代だったら、アッという間に盗掘でしょうね。
今は名前さえ知られずに、そっと咲いているのですから良しとしましょう。

それにしても本名の「カラタチバナ(唐橘)」とは不思議な名前です。
カラ(唐)とは中国という意味よりも外国という意味でしょう。
つまり「外国産の橘」という命名だけど、昔から日本で自生しているのだとか。

橘は実際に見たことがなくとも、ひな人形で見たことがある人は多いことでしょう。
左近の桜・右近の橘――皇居の紫宸殿前の植栽です。
橘はけっこう大きく育ち、実はミカンに似た大きさで黄色の実です。

昔、垂仁天皇の時代、天皇は不老不死の果実を常世の国の求め、田道間守(たじまもり)が ”ときじくのかぐのこのみ”(非時香具菓)を持ち帰ったと『日本書紀』にあります。
今の橘のことだそうですが、橘も日本在来といいますから、田道間守が持参したのは本当は橘とは違う果実だったのでしょうか。

それにしても、赤い木の実と黄色の実、大きさも色も異なる――どこがタチバナ似なのでしょうか。
藪の中のちいさな植物(百両)と大きく育つ橘――「唐の橘」という言い訳が通じるとは思えません。
唐橘――すごく雅(みやび)で好きな名前ですが、現実に見合った名前なのかな。

さて、あらためてこの植物を眺めてみると
名前のゆえに高額で取引されたわけではないだろうと思います。
やはり、静かな品の良さがあるように思えます。
野草は採集せず、そこで繁殖させる方が良いでしょう。


  

★初冬の花――イソギク(磯菊)

イソギク
    太東崎海岸にて

明け方の気温が10℃を切るようになると「もうすぐ年末だなぁ」と思い知らされます。
普段ならばイチョウの葉が黄金色に色づく頃ですが、今年は台風による塩害ですでに葉はなく、寂しい限りです。
そんな中で、塩害とは無関係に海岸で見事な花を咲かせているのが、画像のイソギクです。

波しぶきがかかるような場所でも平気なのが海浜植物たるゆえんでしょう。
まるでグランドカバーのようになって咲いています。

イソギクは千葉県犬吠崎から静岡県の御前崎に至る海岸の崖地に生育する多年草だそうです。
へぇ、このあたりにしか生えない菊なんだと思うと、何やら貴重な植物に思えます。

植物の名前は図鑑片手に見比べて、きっとこれだねと同定することが多いのですが
イソギクは誰にでもわかります。
だって海岸近くに生えている菊ですから。

高さ30cmぐらい。花は誰が見ても菊です。
葉はキク科特有のギザヒザ形ですが厚味がり、裏返すと白い毛が密集しています。
その毛が表面まで少し回り込み、緑の葉が白く縁どられているように見えます。

細かい毛の多さはたぶん、空気中の水分を結露させるためにあるのでしょう。
いくら塩分に強いと言っても塩分では育たない。
日差しが強く、強風が襲い、岩地、砂地という乾燥しやすい場所が生息地。
そんな場所で、必要な水分を自給するために進化適応したのだと思います。

普通の植物じゃ塩害で枯れてしまう――そんなだれも好まない場所で、いわば空き地でひっそりと自分を変化対応させて生き延びていく――なかなかしぶとい戦略ですね。


 

★次郎柿の干し柿、二種

干し柿
   丸ごと干して
柿セミドライ
   スライスして
皮ドライ
   皮も干す

いすみ市には「みねや」という柿の生産組合があります。
大変優秀な柿(完全甘柿の次郎柿)を生産しており、大きくて甘い。
先だって今シーズンの終わりの行事として「柿畑で柿もぎ」があり、生産農家のAさんに誘われて出かけてきました。

通常の柿の2倍はある大きさの柿が大安売りで、配布された収穫用のビニール袋いっぱいで1000円。
市販品と比べると格段に安い価格でお得でした。
Aさんが「これは傷があるので売り物にならない。だけど品質には問題ないから持って帰る?」と言ってさらに一袋分をこっそりわけてくれました。

「みねや」さんとは毎年、いすみ市のふるさとまつりや墨田区まででかけて出張販売する墨田区祭りで隣り合ったブースで仲良く販売しているので皆さんとは顔なじみです。
生産者と知り合いだと思わぬ余禄にありつけます。

二人暮らしには多すぎる量ですから、その一部を干し柿にしてみました。
通常、干し柿は渋柿を使い、渋柿の方が甘柿よりも甘い干し柿になるそうです。
でも甘柿だって干し柿になり、その甘さは渋柿からの干し柿と比べて遜色ありません。
甘柿も干せば生よりも格段に甘くなります。

ビニール紐につけて吊るす場合、ヘタについているT字形に切った枝に紐を引っ掛けるわけですが、生食用の柿ですから、枝はついておりません。
その場合は、画像のようにネット、あるいはザルなどの上に並べて干せばOKです。

干し柿で一番気を遣うのがカビです。
熱湯に付けてから干すと書いてあるサイトが多いのですが、そんなことはしたことがありません。
35度焼酎をスパスパとスプレーしておけば問題ありません。

初冬の日差しに干し柿が軒先に簾のように並んでいるのは美しい光景ですが、どういうわけか私が作ると干し柿の表面が黒くくすんでしまいます。
それで直射日光を避けて風通しの良い場所で干す時間を今年は多くしました。
でもやっぱり表面がくすんでしまい、あざやかな橙色にはなりません。
まぁその辺が課題。思案のしどころです。

時間や場所を気にせず、短時間で干し柿にするなら柿チップです。
果物・野菜用の乾燥機カラリンコを使ってみました。
串切りではなく、7~9ミリ程度の等幅でスライスしてから切り分け、カラリンコで数時間。
セミドライ程度が食べやすい。カラカラに乾かすと食べにくい。
ちょっとしたお茶うけによろしい。

さて、皮も捨てません。
カラカラに乾かせてからミキサーで粉砕。
これは煮物に砂糖代わりに使います。


 

★余った柿で純粋『柿酢』作り

柿酢
   梅酒用のビンに突っ込んでおくだけ

甘い果物は放置しておくとアルコール発酵しだし、やがてお酢になってしまいます。
以前、飲み残しの清酒を何か月たって気が付いたら、お酢になってしまったことがありました。
糖分→アルコール発酵→酢酸発酵、それが自然な流れなのでしょう。

材料: 甘柿、渋柿、硬い柿、熟柿なんでも柿ならOK。
作り方:
 1.表面についた酵母菌を利用するので柿は洗わない。そっとゴミをふき取る程度。
 2.1/4にカットし、ヘタや腐った部分を切り落とし、ビンにギューギュー詰める。
 3.ペーパータオルをかぶせ、輪ゴムできっちり蓋をする。(発酵には空気=酸素が必要)
   ホコリ、ごみ、コバエなどが入らぬようにビニ袋などで包んでおく。
 4.数日でエキスが浸み出し始め、数週間で全体がエキス液に浸るようになります。
   その間ブクブク発酵し、ビンを傾けて回したりして全体が液に浸るように心がけます。
 5.白い「酸幕酵母」が表面を覆うようになります。これは酵母菌の塊ですから混ぜても無害。
   試したことはありませんが、自然酵母としてパンを発酵させることができるようです。
 6.1か月もすれば、酢になりますが3か月は発酵させたいものです。
   その間、時々グチャグチャになった柿を木べらなどでさらにつぶします。
   わたしは半年以上発酵させてから濾して酢を取り出します。
 7.濾すのはザル、ついで木綿布などで2~3回行います。
   それでも濁っていますが、やがて沈殿して上部はすきとってきます。
   これを使います。
 
さて、残差となった柿の残骸はそのまま庭にまいておけば肥料になりますが、生ごみたい肥に混ぜてさらに発酵させてから使うのがエコという感じでいいですね。

いすみ市は春は梅が取れて梅干し作り、秋は柿がとれて干し柿や柿酢作り。
梅も柿も地元では使いきれずにボタボタ地面に落ちているのを見るのは残念なことです。
一声かけて頂戴すると、都会からの移住者でも多少は自給自足になります。

いすみ市はいちごやブルーベリー、梨の産地でもあります。
もちろん、おいしいお米の産地です。
そして海産物が豊富で、チーズ作りも盛んです。
パン屋さんやラーメン屋さんは激戦区で、食べる楽しみに不自由しません。

田舎暮らしもいろいろあるでしょうが、そこが豊かな食料生産地だというのは魅力です。
知人は蕎麦を育て、おいしい蕎麦を作るよう努力しています。
そのおこぼれを頂戴することがあり、こんな幸せなことないと感謝しています。
毎日毎日、感謝の連続ですから、何かできることがあったならば、少しはお返ししなくちゃと思っています。